• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

超臨界流体中の同位体効果の測定とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 13878092
研究種目

萌芽的研究

研究機関名古屋大学

研究代表者

榎田 洋一  名古屋大学, 環境量子リサイクル研究センター, 教授 (40168795)

研究分担者 山本 一良  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023320)
キーワード同位体分離 / 超臨界流体抽出 / 重水 / 水素同位体 / 溶媒抽出 / 高圧 / 二酸化炭素 / 重水素
研究概要

純水中に150ppm含まれるHDOを超臨界二酸化炭素(SF-CO2)にリン酸トリブチル(TBP)を添加することによって,常温,加圧下で超臨界流体抽出し,H2Oとの分離係数を測定評価した.抽出操作は,液体二酸化炭素をシリンジポンプで高圧セルに導入し,予め調整したTBP水錯体と接触させた後,高圧容器ごと遠心分離機にかけ,水相,有機相,超臨界相を分相した後,必要試料をサンプリングし,有機相中のH2OまたはD2O量はカールフィッシャー水分計で,H2OとHDOの存在比はFinnigan MAT252型質量分析計で測定することにより,分離操作で得られる各相の割合とH2OとHDOの分離係数を評価した.
常温,常圧で純粋なD2OをTBPで抽出する実験を実施した結果,TBPとD2OはH2Oと同様に1:1錯体を形成することがわかった.
150ppmのHDOが含まれる純水をTBPで抽出すると,HDOは水相に濃縮され,その分離係数は1.019±0.001であることがわかった.
ここで得られたTBPとH2OまたはHDOとの錯体をSF-CO2で抽出すると,TBPに錯形成していたH2OおよびD2Oが水相として分相され,HDOはこの水相中に濃縮され,その分離係数は純水に対して1.012±0.001〜1.026±0.001となり,SF-CO2の圧力(8〜16MPa)によって緩やかに変化することがわかった.
SF-CO2の圧力が高くなるほど,分相されるH2OおよびHDOの量が増えることから,SF-CO2はTBPによるH2OおよびHDO抽出の貧溶媒として機能すると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 五十嵐裕之, 榊原吉伸, 富岡修, 榎田洋一, 山本一良: "貧溶媒を用いたTBP-水系におけるH2O,HDOの分配(I)"日本原子力学会中部支部第33回研究発表会要旨集. 1. 38 (2001)

  • [文献書誌] 榊原吉伸, 五十嵐裕之, 富岡修, 榎田洋一, 山本一良: "貧溶媒を用いたTBP-水系におけるH2O,HDOの分配(II)"日本原子力学会中部支部第33回研究発表会要旨集. 1. 39 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi