• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

環境保全型タンニンゲル/液抽出法によるホウ素回収技術の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 13878109
研究種目

萌芽的研究

研究機関東京工業大学

研究代表者

中野 義夫  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30092563)

研究分担者 宮崎 あかね  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (80293067)
キーワードBoron / Tannin gel / Gel / liquid extraction / Adsorption
研究概要

天然由来の高分子である縮合型タンニン(ワットルタンニン)分子を水酸化ナトリウムあるいはアンモニア水溶液に溶解し、ホルムアルデヒドで架橋することによって、Na型、NH_3型タンニンゲルを合成した。Na型タンニンゲルを硝酸で処理することでH型タンニンゲルを得た。これら3種類の構造の異なるタンニンゲルを用いてホウ素化合物(B(OH)_3, B(OH)_4^-)の収着試験を行い、収着形態及び収着能について次の様な知見を得た。
1.Na型タンニンゲル:初期pH=3〜12の水溶液は、Na型タンニンゲルとの中和反応によりpH=8〜9にシフトし、ホウ素化合物の収着量は1.38〜1.81[mg-B/g-dry gel]であった。
2.NH_3型タンニンゲル:初期pH=3〜12の水溶液は、NH_3型タンニンゲルとの中和反応によりpH=6.4〜7.6にシフトし、ホウ素化合物の収着量は1.54〜2.95[mg-B/g-dry gel]であった。
3.H型タンニンゲル:酸性領域においては、ホウ素化合物の収着は認められなかった。アルカリ性領域においては、O.88[mg-B/g-dry gel]と収着量は極めて小さい値を示した。3種類のタンニンゲルのホウ素化合物に対する吸着能の差違は、タンニンゲル中のカテコール基の解離度に依存すること、NH_3型タンニンゲルについては、窒素原子のプロトン化/脱プロトン化に依存することを明らかにした。
ホウ素化合物の収着メカニズムを吸着等温線及び^<11>B固体NMRにより検討した結果、吸着はラングミュア式で整理でき、理論最大吸着量は3.55[mg-B/g-dry gel] (Na型タンニンゲル)、8.55[mg-B/g-dry gel] (NH_型タンニンゲル)であった。Na型タンニンゲルに関しては、カテコール基とホウ素化合物が、1:1または2:1で反応していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中野義夫, 宮崎あかね: "環境保全型タンニンゲル/液抽出法によるホウ素の回収"化学工学会第34回秋季大会講演要旨集. 792 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi