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2001 年度 実績報告書

遺伝子組換え昆虫を利用した,昆虫共生・寄生微生物の自然免疫活性物質の探索 ―新生物試験法を利用した新天然資源の開拓―

研究課題

研究課題/領域番号 13878115
研究機関東北大学

研究代表者

大島 吉輝  東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00111302)

キーワード自然免疫 / 生物試験法 / ショウジョウバエ / 昆虫寄生菌
研究概要

(1)自然免疫抑制、活性化を検出する生物実験法の確立
生体防御遺伝子の転写制御領域にレポーター遺伝子(β-galactosidase)をつないだ遺伝子を導入したショウジョウバエを用いて、自然免疫制御物質をスクリーニングする実験法を確立した。本実験では、リポ多糖(LPS)非存在下、Dpt-lacZ系ショウジョウバエ3齢幼虫の脂肪体を用いる。自然免疫の活性化により抗菌ペプチド遺伝子の発現が誘導されるが、それに伴ってレポーター遺伝子の発現も誘導される。そこで、レポータータンパク(β-galactosidase)の産生量を測定する。
(2)冬虫夏草の有用生物活性成分の探索
冬虫夏草(Peacilomyces tenuipes(Isaria japonica))に含まれる有用生物活性成分を単離するために、大量培養に適する菌糸体、子実体の生産条件を検討した。その結果、栽培時の培地によって生成する二次代謝産物に大きな違いがあることがわかった。すなわち、大麦とビール酵母やヒエとビール酵母を用いて冬虫夏草を培養した場合、トリコテカン型化合物が相当量発生した。一般にトリコテカンはカビ毒として有名である。今回単離されたトリコテカンの中にもカビ毒が含まれている。この実験結果は、冬虫夏草の人工培養物を健康食品や疾患の治療の際に用いる時にはトリコテカンの産生に十分な注意をはらう必要があることを示す。
その他、4種の高度に酸化されたトリコテカン型セスキテルペノイドも単離した。それらは細胞毒性を示す他、PC12細胞を用いた実験では神経突起伸長作用を示した。現在、機器分析データともに化学反応を用いて化学構造を検討している。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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