研究概要 |
1.マウスの白血病細胞、(p338)およびチャイニーズハムスター線維芽細胞(v79)を用い7テスラ定常磁場のもとで増殖の変化を実測した。フローサイトメトリーによるDNAの分布を測定したが特に高磁場下で顕著な差が生じなかった。抗ガン剤、ブレオマイシンの様々な濃度にさらしたところブレオマイシンに対する感受性に差が生じた。 2.酵母をOD=1まで増殖させ、その後H2_O_2ストレス下において、この細胞を5.2〜6.1テスラの高磁場にさらすと、酵母の死滅の促進がみられた。 3.酵母をOD=1まで30℃で培養し、その後45℃に移し熱ストレスを与えると、高磁場下で死滅の抑制がみられた。 4.酵母の熱ストレス応答欠損株、LCB4とミトコンドリア欠損株AH22について定常7テスラの高磁場を印加したところAH22は高磁場によって死滅抑制はみられなかったが、LCB4株については高磁場下において死滅の抑制がおこった。 5.LCB4株と親株S28株にエタノールストレスを与えたところ高磁場下で死滅の抑制がみられた。 6.DNAマイクロマレー解析を行ったところ、高磁場によって発現が変化しない遺伝子は0,高磁場下で1/2又は2倍以上の発現量が変化したのがそれぞれ4および6であった。RNA合成、リボゾームの合成は減少し、RNA安定化タンパク質は発現が上昇した。
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