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2003 年度 実績報告書

酵素固定化電極を用いたスーパーオキシドセンサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13878188
研究機関早稲田大学

研究代表者

酒井 清孝  早稲田大学, 理工学部, 教授 (00063727)

キーワードスーパーオキシド / 酵素固定化電極 / SOD / 高血圧 / 虚血再潅流
研究概要

活性酸素は様々な生理現象と密接に関わっており、生体内での産生、消去のバランスが崩れると、様々な障害が発生する。当該研究では、活性酸素種の1つであるスーパーオキシドに着目し、スーパーオキシドの消去剤であるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)をPt電極表面に固定化し、その酸化電流からスーパーオキシドを検出する電気化学測定法を考案した。この方法は、操作が簡便で、選択性にも優れている。この特性を活かし、水溶液、血漿、血液系のみならず、医用材料や生体組織などの固体試料での測定法の確立を目指した。本研究により開発したスーパーオキシドセンサは、水溶液系では非常に高い感度、精度、安定性を示した。このセンサについて、中空糸透析膜のスーパーオキシド消去活性測定や、ラット摘出臓器におけるスーパーオキシド生成測定への利用法を検討した。中空糸透析膜のスーパーオキシド消去活性測定については、透析器ミニモジュールを作成し、水溶液系において生成したスーパーオキシドの消去率の膜素材および膜表面へのビタミンE修飾・未修飾による違いを評価した。これにより、中空糸透析膜表面へ修飾されたビタミンEにより、モジュール内で生成したスーパーオキシドが20%程度消去されることが確認され、また、膜素材によってスーパーオキシドの中空糸膜透過率が異なることを認めた。ラット摘出臓器におけるスーパーオキシド生成測定では、高血圧モデルラットにおいて、腎臓でのスーパーオキシド生成量が著しく増加した。また、ランゲンドルフ外部潅流装置を用い、摘出心臓での虚血再潅流時のスーパーオキシド生成量変化を測定したところ、再潅流時にスーパーオキシドの生成亢進が確認された。
以上、本研究により開発したスーパーオキシドセンサは、医療機器の性能評価や生理学的な利用など、幅広い用途に応用できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 遠藤恒介, 宮坂武寛, 望月精一, 小堀深, 辻岡克彦, 酒井清孝: "スーパーオキサイドセンサー"Medical Science Digest. Vol.29, No.14. 558-561 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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