研究課題/領域番号 |
13895010
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
内田 敬 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60203535)
|
研究分担者 |
桑原 雅夫 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (50183322)
高山 純一 金沢大学, 工学部, 教授 (90126590)
森津 秀夫 流通科学大学, 情報学部, 教授 (10107980)
朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 教授 (80144319)
久保田 尚 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (80205145)
|
キーワード | 交通流シミュレーション / 道路ネットワーク / 標準化 / 認証 / 検証 / クリアリングハウス / 交通工学研究会 / ベンチマーク |
研究概要 |
予測に適用可能な、科学的検証を経たシミュレーションが広く社会に広まるためには、a)検証手順・基準の確立,b)検証結果の認証(認証手順、機構の確立)が必要である。自由で活発な研究開発の振興と利用者からみて信頼できるシミュレーションの提供を両立させるには、シミュレーションシステム自体に関して指針や規定を定めることは適切ではなく、シミュレーションの"性能"を指針や規定の対象とする方が良い。 そのことを具体化するために、本企画調査では以下を行った。 1)対象道路ネットワーク・交通需要の類型化 都市高速道路、都心地区、郊外商業地などの道路ネットワーク特性、通勤ピーク時、休日などの交通需要タイプなどにより、適用すべきモデル、評価基準は異なってくる。ここでは、具体的な現象再現性評価を念頭に置いて、観測データの入手・提供可能性を考慮しながら類型化を行った。 2)シミュレーションシステムの理論モデルに基づく類型化 ネットワーク交通流シミュレーションは大規模システムであり、分類基準自体に議論の余地がある。ここでは前項1)を絶対分類軸として考慮しつつ、スタディ・ケースとして取り上げる具体システムの相対的分類から探索的に類型化を進めた。 3)再現性評価の項目、基準の設定1)),2)の結果として得られる類型の組み合わせに応じて、それぞれにふさわしい評価項目・基準を、利用者の意見を重視しながら明らかにしていく。その後に共通する・すべき評価項目・基準を議論した。 4)追試可能性の保証方策 再現性を評価した結果のみならず、シミュレーションを追試できるように関連データ・ドキュメント等を管理し、閲覧可能とすることが公正な認証の為には必須である。そのための組織、制度などを、既に申請者らが運用中のクリアリングハウスを基盤として参照しながら、検討した。 企画調査の成果は、交通工学研究会における研究委員会活動へと発展的に継承することとなっている。
|