研究概要 |
単体複体に付随するmoment-angle複体のBuchstaber不変量に関連する結果を, 2013年12月2日から6日の期間, 北京で開催された5^<th>East Asian Conference on Algebraic Topologyで, Anton Ayzenbergが発表した. 2014年に入ってからは, シンプレクティック多様体を少し弱めた概念である折り紙多様体の研究を, 曽昊智, SeonjeongParkらと精力的に行った. 折り紙多様体の中でも, トーラス群が作用するものをトーリック折り紙多様体というが, これにはモーメント写像があり, その像は, 凸多面体が幾重にも重なっている. 面白いことに, トーリック折り紙多様体は, その像で分類できる. これにより, トーリック折り紙多様体のトポロジーが, 組合せ論的に簡明に記述できる可能性がある. 我々は特に, トーリック折り紙多様体がある条件をみたすとき, そのベッチ数, さらに, そのコホモロジー環を決定した. 26年1月末に、大阪市大でトーリック集会を開催し, Ayzenberg氏の指導教員であったBuchstaber氏を研究奨励費を用いて招へいし, これまでの研究および現在進めている研究を報告した. また, その集会で研究発表を行い, 参加者と研究交流を行った.
|
今後の研究の推進方策 |
トーリック折り紙多様体に関する研究は, 始まったばかりで殆ど手が付けられておらず, 解決すべき問題が沢山ある, 枡田の学生である曽昊智, および, 枡田の共同研究者であるSeonjeong Parkらと共同研究を進めて行く.
|