研究課題/領域番号 |
13F03027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
真嶋 哲朗 大阪大学, 産業科学研究所, 教授
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研究分担者 |
ZHENG Zhaoke 大阪大学, 産業科学研究所, 外国人特別研究員
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キーワード | 光触媒 / 酸化チタン / 金ナノ粒子 / 可視光応答材料 |
研究概要 |
光エネルギーを有効利用した化学反応プロセスの開発は、昨今の環境・エネルギー問題とも関連する極めて重要な研究課題の一つである。これに関連して、酸化チタン(TiO_2)ナノ粒子に代表される金属酸化物半導体ナノ材料は、環境浄化型光触媒や色素増感太陽電池などへの実用化レベルの研究が行われている。最近、球状のナノ粒子のみならず、ナノチューブなどの一次元構造体、ナノシートなどの二次元構造体、さらには、ナノ粒子が三次元的に配列したメソ結晶などの合成法が見出され、特徴的な光学的・電気的特性が見出されている。しかしながら、それらの特性、特に光触媒反応性の本質的要因についてはほとんど明らかになっていない。そこで、本研究では、反応選択性を有する蛍光プローブからの蛍光やTiO_2からの欠陥発光を単一分子および単一粒子レベルで直接観測することで、TiO_2などの金属酸化物半導体のナノ・マイクロ構造体における反応活性サイトの空間分布と反応性や活性酸素種および有機分子の細孔内拡散過程についての知見を得る。また、特定の結晶軸方向を成長させたTiO_2ナノ結晶やナノ粒子が三次元的に配列したメソ結晶や、可視光領域に強い表面プラズモン共鳴を示す貴金属ナノ構造体の光応答性ナノ材料における、可視光応答性、電荷分離、電荷移動、酸化還元反応などについて解明する。今年度は、金属酸化物ナノ材料の分散溶液に光を照射することによって生成する電子やホールを、蛍光ブローブを用いて単一分子レベルで検出し、分子拡散における細孔サイズの影響、反応活性サイトの空間分布などについて調べた。また、可視光領域に強い表面プラズモン共鳴を示す金のナノ棒構造体に白金を付着させたナノ構造体について、可視光照射による電荷分離、電荷移動、光触媒反応性について明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通りに酸化チタン光触媒反応の構造特異性に関する研究が進展している。加えて、金ナノ粒子の可視光応答光触媒反応について、単一粒子、単一分子観測に成功し、新たな知見を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に従って研究を遂行し、着実に研究成果を得て、学術雑誌に論文として発表する予定である。
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