研究課題/領域番号 |
13F03097
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸本 忠三 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任教授 (10093402)
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研究分担者 |
NYATI Kishan Kumar 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | RNA安定性 / ユビキチンプロテアソーム系 / リン酸化 / NF-κB / MAPK |
研究実績の概要 |
本研究課題により、Arid5aのTLR4シグナル下におけるmRNA調節およびタンパク質調節機構を明らかにした。マクロファージおよび樹状細胞といった抗原提示細胞において、リポ多糖によりArid5aは一過的に誘導されることを示した。TLR4シグナル下で活性化する経路にNF-κBおよびMAPK経路があるが、Arid5aは主にNF-κBによる経路によって遺伝子転写誘導されることを示した。TLR4シグナルにより早期に活性化されるNF-κBがArid5aのプロモーター領域に結合して、その転写活性が上昇することを示した。一方で、MAPK経路は、Arid5aの分解機構に働くことを明らかにした。MAPK経路によるRNA不安定化タンパク質AUF-1の活性化により、Arid5a 3'非翻訳領域に結合して、Arid5a mRNAは速やかに分解される。AUF-1は、IL-6 mRNAの不安定化にも関わることが示されており、Arid5a機能の低下によるIL-6量の調節は、このAUF-1により制御されている。実際に、AUF-1は、MAPK下流のMKP-1により活性化されるが、MKP-1をノックダウンするとAUF-1の機能が阻害され、Arid5a mRNAの上昇とともにIL-6量が増加した。さらには、MAPK経路におけるp38αによりArid5a分子はリン酸化され、それを標識としてユビキチン化プロテアソーム系により分解誘導されることが示された。このように、TLR4シグナル下におけるNF-κBおよびMAPK経路によりArid5aは巧みに制御され、IL-6 mRNAを適切に制御していることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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