現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
私は半導体基盤SERS技術を用いた小さな無機分子と金属イオン検出の研究を終了した。この半導体基盤SERSセンシングは、これまでのものと比べて感度ではまずまずであるが、安定性、再現性では相当優れたものとなっている。また半導体を用いるので、環境にやさしいシステムと言える。実際の環境と深い関わりのあるクロムⅥを用いて、定量性にも優れていることが分かった。さらに私は化学増強メカニズムが半導体基盤SERSにおいて鍵となる役割を果たしていることを見つけた。私の知る限り、私の研究は半導体におけるSERSの実際的応用の最初の例の一つである。予定どおりこのテーマに関する論文(1. Wei Ji, Yue Wang, Ichiro Tanabe, Xiaoxia Han, Bing Zhao and Yukihiro Ozaki, Semiconductor-driven “turn-off” surface-enhanced Raman scattering spectroscopy: application in selective determination of chromium (Ⅳ) in water, Chemical Science, 6, 342-348 (2014) 2. Wei Ji, Wei Song, Ichiro Tanabe, Yue Wang, Bing Zhao and Yukihiro Ozaki, Semiconductor-enhanced Raman scattering for highly robust SERS sensing: the case of phosphate analysis, Chemical Communications, 51, 7641-7644 (2014) )も作成し、出版された。
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