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2013 年度 実績報告書

ステロイド合成細胞のクロノメタボリズム:細胞代謝と生理の概日時計による制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 13F03402
研究機関京都大学

研究代表者

岡村 均  京都大学, 薬学研究科, 教授

研究分担者 CHEN Huatao  京都大学, 薬学研究科, 外国人特別研究員
キーワードステロイド / アルドステロン / 転写制御 / 時計遺伝子
研究概要

ステロイド合成細胞における細胞時計がステロイド合成を制御する分子機構を解明する。すでに我々は、生体時計が全く止まった哺乳類初のリズム消失マウスCry-nullを用い、時計が、副腎皮質球状層でプレグレノロンをプロゲステロンにするHSD3Bが時計に制御されるclock-controlled gene (ccg)であり、Cry-nullではこの過剰発現により高アルドステロン血症を呈し、食塩感受性高血圧を来すことを解明した。今回、このccgである酵素Hsd3b6の特異抗体を作製し、この分布を誌食べたところ、皮脂腺、副腎皮質球状層、精巣、胎盤にこの発現を発見した。しかし、副腎皮質束状層、卵巣には認められなかった。この事実は、HSDのサブタイプのうち、このサブタイプはステロイド全細胞に存在するのでは無く、細胞特異的に発言することが分る。我々はさらにヒトへのトランスレーション研究を進めるため、ヒトHSD3Bのtypelとtype2を識別できるアイソザイム特異的モノクローン抗体の開発を行って、原発性アルドステロン症の二大病型であるアルドステロン産生腫瘍(APA)と過形成である特発性アルドステロン症(IHA)を調査したところ、IHAでは球状層にHSD3B1が強発現し、APAではHSD3B2が高発現することを見出した。つまりこれら時計機構と密接にリンクするエンザイムの制御不全がヒトにおいても原発性アルドステロン症の直接の原因となる可能性が高いことがわかったのである。さらに、Bma11-/-, Clock-mutantなどの時計の欠損したマウスを用いて、ステロイド産生臓器における細胞代謝と生理の概日時計による制御機構を探索した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ステロイド合成酵素HSD3Bステップの解明は順調に行っており、他の系についても進展している。

今後の研究の推進方策

予定通りに進める。HSD3Bについては、予測以上に進展しているので、コンディショナルノックアウトに関しても、準備、調整する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Isoform-specific monoclonal antibodies against 3beta-hydroxysteroid dehy drogenase/isomerase family provide markers for subclassification of hum an primary aldosteronism. .2014

    • 著者名/発表者名
      Doi M, Satoh F, Maekawa T, N akamura Y, Fustin JM, Tainaka M, Hotta Y, Takahashi Y, Morimoto R, Takase K, Ito S, Sasano H, and Okamura H
    • 雑誌名

      J Clin Endocrinol Metab

      巻: 99 ページ: E257-E262

    • DOI

      10.1210/jc.2013-3279

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Immunolocalization of murine type VI 3β-hydroxysteroid dehydrogenase in the adrenal gland, testis, skin, and placenta2014

    • 著者名/発表者名
      Yamamura K, Doi M, Hayashi H, Ota T, Murai I, Hotta Y, Ko matsu R, Okamura H.
    • 雑誌名

      Mol Cell Endocrinol.

      巻: 382 ページ: 131-138

    • DOI

      10.1016/j.mce.2013.09.014

    • 査読あり
  • [学会発表] クロノメタボリズム : 時間相の医学生物学2014

    • 著者名/発表者名
      岡村 均
    • 学会等名
      第51回日本臨床分子医学会学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京)
    • 年月日
      20140411-12
    • 招待講演

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公開日: 2015-07-15  

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