研究課題/領域番号 |
13F03411
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授
|
研究分担者 |
ARYAL A.c.s 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 外国人特別研究員
|
キーワード | 細胞骨格 / 骨代謝制御 / Nck |
研究概要 |
研究の目的 骨粗鬆症においては骨を形成する骨芽細胞と骨を吸収する破骨細胞、さらにこれらをコントロールする骨基質に埋め込まれた骨細胞の連携に基づく骨形成と骨吸収の平衡の維持が重要な要素となる。本研究は、これまで全く困難であったNck1およびNck2の二つの細胞骨格制御因子を同時にダブルノックアウトすることに加え、それぞれのノックアウトを骨代謝の維持に重要な三つの主要な細胞である骨芽細胞、破骨細胞ならびに骨細胞のそれぞれで特異的にノックアウトするという現在のマウス遺伝学の上で高度な技術を用いて解析にあたることを提案するものであり、従来得られなかった全く新しい知見を得ることが期待できる。 研究実施 Nckの役割を明らかにするため、ノックアウトマウスについての検討を行う。Nck1およびNck2のダブルノックアウトは胎生致死であるためコンディショナルノックアウトを2.3kベースのI型コラーゲンのcreを用いてNck2を条件的に骨芽細胞特異的なノックアウトを行い、このマウスをNck1の完全ノックアウトのバックグラドで作成する。Nck12のダブルノックアウトと対照を検討し、骨量をマイクロCTで計測すると共に骨梁幅、骨梁数を検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Nck1及びNck2の骨代謝ならびに骨形成に関わる役割を明らかにするために、コンディショナルノックアウトマウスを作成し、骨芽細胞における機能の解析が進められた。特に骨のマイクロCTによる計量化、骨のエレメントに関する解析、さらには組織学を用いた解析が進展した。
|
今後の研究の推進方策 |
カルセインのインジェクションによりダイナミック・ヒストモルフォメトリーによって骨形成速度、石灰化速度および石灰化面積を計測する。一方、破骨細胞については、脱灰切片を用いてTRAPの染色により破骨細胞数、破骨細胞表面の面積を計測し形態計測的なパラメーターとする。
|