研究課題/領域番号 |
13F03516
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
森口 卓哉 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所栽培・流通利用研究領域, 上席研究員 (80343945)
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研究分担者 |
PHAM Tuan Anh 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所栽培・流通利用研究領域, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | モモ / アントシアニン / 転写因子 / MYB |
研究実績の概要 |
黄色モモでは、カロテノイドを分解する酵素遺伝子(CCD4)が作用しないため、カロテノイドが集積することが明らかになっている。そこで、このCCD4の発現を制御するトランス因子の単離をYeast One-hybridシステムにより試み、bHLH転写因子を候補として選抜した。本遺伝子をウイルスベクターを用いて白桃で発現抑制させると、bHLH転写因子の抑制によりCCD4が活性化されず、果肉色が黄色くなることが期待されたが、果肉色に変化はなかった。ここで、カロテノイドの研究は中止とし、モモのアントシアニン集積機構の解明を集中して行うこととした。 これまでに3種類のMYB遺伝子を単離して、その機能を推定すべくタバコに導入して過剰発現固体を作出し、花弁色の変化を調査している。現在まで、3種類のMYBのうち、1種類のみがアントシアニンの集積に伴ってその発現が上昇する知見を得ている。さらに、3種類のMYB遺伝子が下流のアントシアニン合成系の酵素遺伝子の活性を誘導するかについて、一過的なプロモーター活性の解析から明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
モモのカロテノイドの研究は世界的に競争が激しく、これ以上の当初の発展は見込めないため中止とした。そのため、若干の研究の遅れは否定できない。一方、アントシアニンの集積については、本分野も競争は激しいものの、興味深い知見が得られつつある。
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今後の研究の推進方策 |
モモのアントシアニン集積について、3種類のMYB転写因子遺伝子の機能解析を進め、どの遺伝子が鍵となっているのかについて解明する。
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