研究課題/領域番号 |
13F03762
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
蟹江 憲史 東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 准教授
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研究分担者 |
STEVENS C.c. 東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | 国際環境政治 / 持続可能な開発のガバナンス / 政策力学 / ソーシャル・ネットワーク / 生物多様性 / ソーシャル・ネットワーク分析 / 混合研究法 / 持続可能な開発目標 |
研究概要 |
2013年度の研究は、持続可能な開発のガバナンスにおけるネットワークのあり方に関する研究の基礎となる、バックグラウンドデータの収集を行うこと、また収集した情報分析のためのデータ構築に取り掛かかる事を計画として、これを実行した。 具体的には、水・食糧・エネルギー・生物多様性といった関連する分野のステークホルダーや有識者に直接会ってインタビューを実施、また持続可能な開発目標の交渉に関連した学会やワークショップへの出席を通じて重要な情報を収集することができた。 そして関連データを分析するツールとして、ソーシャル・ネットワークとその他の類似データ解析を目的とするプログラムあるUCINET、統合解析ソフトであるSTATA/SE、またパーソナルコンピュータを購入し、データ構築に役立てた。とりわけUCINETソーシャル・ネットワーク分析は、今後の研究において非常に重要な意味を持つ2つのユニークなデータセットを構築するために使用された。 一つ目の、持続可能な開発目標の交渉の中で使用される概念に関するデータセットは、そのプロセスへの完全にユニークな追加として成果のあるものである。これらの問題に関与するアクターに関する二つ目のデータセットは現在組み立て段階で、2014年度の研究活動の中で構築を行う予定である。 また参考文献として複数冊購入した書籍は、ワークショップでの議論に活用し、参加者間の課題共有と闊達な議論に寄与し、研究に関する知見を深めることができた。 今後は、これらの研究成果をアウトプットとして論文・書籍・学会等で発表し、また更なるフィールドワークの実施とデータセットの構築、分析の向上を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2013年度の研究計画に則って、研究調査を実施した。加えて、当初計画では有識者へのインタビューをベースとしたフィールド調査は、初期段階として日本を中心とした限定的なものを想定していたが、既に海外の有識者へのヒアリング、学会参加など、国際的なフィールド調査をスタートさせており、2014年度における研究の深化をより期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度の計画は、まず2013年度に収集した持続可能な開発のガバナンスに関連した多様な情報を精査し、分析を向上させることである。更に、追加のフィールド調査の実施により横断的視点を拡大させ、国連の科学的なパネルに基づいた新しいソーシャル・ネットワーク分析データセットの生成を行う。そして、この重要データの分析精度を高めると共に、査読付き論文という形でアウトプットを行い、研究を進展させていく。
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