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2013 年度 実績報告書

人工層状構造を有する多機能材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13F03792
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

舟橋 良次  独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 上級主任研究員

研究分担者 TRISTAN Barbier  独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 外国人特別研究員
キーワード熱電材料 / 層状構造 / インターカレーション
研究概要

新たな熱電材料の探索とこれまでに得られている熱電材料の結晶構造を明らかにすることを目的に、酸化物及びシリサイド材料を合成、評価した。酸化物はBa-Co-Oで構成されるホモロガス物質について、元素置換による物性値の変化と結晶構造の関係を明らかにした。このホモロガス相は[Ba Co O_3][Ba Co_8 O11]_nで表され、Baの一部をアルカリ土類及び希土類で置換することができた。またCoの一部も3d遷移金属で置換できた。特に、Ni、Cuで置換した場合、高い置換量でも単相が得られることが分かった。またnの値はホモロガス比と呼ばれ、本研究ではn=0、1、2及び∞の試料を合成した。nの値により異なる電気伝導性及びゼーベック係数が得られた。さらにBaCo_8O_11層へのインターカレーションも試みた。
n型の熱電特性を示すシリサイド材料で、層状構造を有するMn_3Si_4Al_2の結晶構造を詳細に調べ、インターカレーションなど新たな人工超格子構造を構築するための可能性を調ぺた。インターカレーションでは、200℃で、このシリサイドをヨウ素雰囲気中に5日間放置することで、c軸の異なる二つのMn_3Si_4Al_2構造が粉末X線回折測定の結果から観察され、新たな層状物質の存在を示す結果が得られた。ヨウ素処理により作製した新しいシリサイド材料の電気抵抗率はヨウ素処理前よりも低くなったが、ゼーベック係数は高くなり、高温ではp型の特性を示すようになった。またMn_3Si_4Al_2のAlをP、Sn、Sb、rnで置換した試料も合成し、層状構造と熱電特性に与える影響を調べた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

酸化物、シリサイド材料で、層間の修飾が可能な篠補材料を見出すことができた。また実際にインターカレーションにより物性の変化が見られている。

今後の研究の推進方策

熱電変換と異なる機能(例えば蓄電機能、コンバーター機能など)や、フォノン散乱やゼーベック係数の増大により熱電変換効率を飛耀的に向上する導入層を検討し、合成方法の構築を物性評価を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Structural Analysis of a new Thermoelectric Material : Mn3-xCrxSi4Al22014

    • 著者名/発表者名
      T. Barbier, R. Funahashi, E. Combe
    • 学会等名
      応用物理学会2014年春季学術講演会
    • 発表場所
      青山学院大学、相模原、神川県
    • 年月日
      2014-03-19
  • [学会発表] Structural Analysis of a new Thermoelectric Material : Mn3-xCrxSi4Al22014

    • 著者名/発表者名
      T. Barbier, Y. Matsumura, E. Combe, and R. Funahashi
    • 学会等名
      EPSRC Thermoelectric Network Workshop
    • 発表場所
      マンチェスター、英国
    • 年月日
      2014-02-26

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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