研究課題/領域番号 |
13F03797
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
吉田 英一 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 連携研究体長
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研究分担者 |
JOVIC Jovana 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 外国人特別研究員
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キーワード | 人間動作理解 / ヒューマノイド / システム同定 |
研究概要 |
平成25年度は、今後の人間動作の動力学的に解析し、その特性を理解するために必要となる基盤要素として、(i)人体各部分の慣性パラメータの同定手法の構築と、(ii)人間の動作の測定と解析を行った。(ii)の人体の慣性パラメータの同定について、従来から行われている、モーションキャプチャの動作と床反力の計測データに基づき、動力学の方程式を慣性パラメータと外力の線形関係から導出する手法を適用した際、しばしば物理的に意味のない負の慣性などが計算されてしまう、また出力されるパラメータが重心位置や質量、慣性モーメントが組み合わった形で求まり、同定結果が直観的に理解しにくく、さらの計算処理が必要である、などの問題があった。そこで、この同定問題を、動力学方程式をできるだけ満たし、慣性の正値性、さらに文献における参照値を制約とする、階層的な最適化問題として定式化した。これにより、より実際に近い慣性パラメータを導出する方法を構築した。iiでは、人間の動作をモーションキャプチャと床反力計を用いて人間の持ち上げ動作を例に取りって計測し、その結果について(i)で構築した手法により解析を行った。まず、同定した物理パラメータを持つ人体モデルを用いて、同様の動作を行った場合に予測される床反力を計測した床反力と比較した。その結果、従来法よりも実際に近いパラメータが同定されていることが確認された。また、重りなどを持つことで人工的に物理パラメータを変更した場合でも、同様の方法で変化した物理パラメータを十分正確に導出できる結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人間動作理解のためのパラメータ同定手法の構築と、人間動作の計測を、平成25年度の予定通り行った。次年度以降予定されている、動力学解析に基づく人間動作の理解とロボットによる再現に向けて順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
システム同定や動力学解析、最適化などを用いた、人間動作理解のしっかりした基盤理論を構築し、これを人間動作計測やそのロボットによる再現などの実世界のデータで検証していくこととする。
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