研究課題/領域番号 |
13F03806
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研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
角南 篤 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授
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研究分担者 |
KUMMITHA Ramm Krishna Reddy 政策研究大学院大学, 政策研究科, 外国人特別研究員
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キーワード | 社会起業 / 持続可能な開発 / 技術 / 都市開発 / 公共政策 / 連携の役割 / 多国籍 |
研究概要 |
本研究ではアジア、アフリカ各国および諸国間での、テクノロジーと社会起業の連携の可能性について考祭・探究していくものである。 平成25年度は、持続可能な開発、社会起業、テクノロジーに関する文献研究に多くの時間を費やし、その結果今後の研究方針を以下のように決定することができた。まずは持続可能な開発を達成する際に必要な様々なエネルギーとそのエネルギーの都市建設への貢献、という点に焦点を当て、現地調査にて明らかにしていく。対象国としてはアジア地域では、インド・中国・インドネシア、アフリカ地域では南アフリカ・ナイジェリア・ガーナの中から4-6ヵ国を決定する。 また3月にはインドを訪問した。主な目的はグラジャート地域においてソーシャルテクノロジーを促進する際に、社会起業がイノベーションをどのように取り入れているか、という点を調査することであった。この調査により、生活向上のために地域社会ではイノベーションを多様な方法で実行している、ということと、特に下位組織の人々のイノベーションへの参加を保障するために、組織は他の地位の人々と十分に交渉する必要がある、ということが理解できた。この交渉とその結果による下位組織(特に女性、指定カースト、指定部族)のイノベーションの実行は、下位組織の成長と同様に他の組織にも有益である、という発見につながった。これらの調査より直接得た情報は、社会的企業の形成と社会イノベーションの方法に対して更に理解を深めることとなった。 また、滞在中にハイドラバード大学とタタ社会科学研究所では多くの研究者達と本研究に有用な研究と方法論について討議することができたので、この調査旅行は今後の研究に大いに有益なものとなった。 尚、本年度に執筆した研究論文については3誌に掲載が決まっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は5ヶ月の間に3本の研究輪文を執筆し、それぞれ掲載が決定されている。研究については、おおむね順調に進んではいるが、全体的に研究の焦点をどこに絞り込んでいくかに注力していく必要がある。研究の初期調整のために研究計画において多少の遅れが生じることとなったが、次年度の前期で文献研究を完成し、本研究の柱となるデータを入手するための現地調査の準備を進めて行く。
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今後の研究の推進方策 |
今後、4-5ヶ月はさらに文献研究を進め、あわせて研究万法について探究する。その後、アジア、アフリカ地域の4-6ヵ国での現地調査行う。現地調査修了後はデータ分析および成果について論文の執筆をおこなう。次年度は、少なくとも1冊の書籍、およびWiley出版社の学術誌に2本の研究記事を投稿する予定である。加えていくつかの関連研究についての会議に出席し、研究成果の発表を行う。
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