研究課題/領域番号 |
13F03915
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
塚田 孝 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (60126125)
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研究分担者 |
PORTER John 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 貧困 / 救済 / 近代大阪 / 非人 / 下層社会 / 勧進 / 身分制の解体 / 東京 |
研究実績の概要 |
塚田の助言の下、ポーターが中心となって以下の研究を進めた。近代大阪の都市下層社会を分析対象としたポーターの博士論文の成果の上に立って、今年度は、明治初期東京における貧民の救済と統制の実態を解明することを目標とした。この目標を実現するため、2014年4月から二つの局面より研究を進めた。第一に、東京都公文書館所蔵の「順立帳」や「府治類纂」を主な材料として、東京の非人集団の構成員の生存様式と居住形態を検討するとともに、明治初期東京の救貧体制の成立過程と歴史的展開を分析した。2014年9月に、その作業の結果を部落問題研究所の定例研究会で報告し、その報告のベースとなる論文「明治初期東京における貧民の救済と統制」を学術雑誌『部落問題研究』に投稿し、4月に刊行される予定である。 第二に、昨年の秋から明治初期東京の非人集団の解体過程とその解体後における乞食統制のあり方に注目し、検討を進めた。その解体過程の一環として、元穢多・非人の居住地の再編が東京府の主導下で進められていく。この再編プロセスの実態を、元浅草非人頭長谷部善七の居住地を具体例として分析した。2011年11月に、大阪歴史学会の近世史部会でその分析の成果を発表し、その発表をベースに論文「東京の非人集団の解体過程と解体後における乞食統制」を執筆した(部落問題研究所から近刊の論集に掲載予定)。 2014年度の江戸・東京に即した研究成果と、2013年度までの大坂・大阪に即した研究成果を総合することにより、「近世・近代移行期日本における貧民の統制と救済」の特質を見通すことが可能となった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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