研究課題/領域番号 |
13GS0006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 知正 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (50235371)
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研究分担者 |
稲葉 雅幸 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (50184726)
國吉 康夫 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (10333444)
田所 諭 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (40171730)
森 武俊 東京大学, 大学院情報学環, 助教授 (20272586)
稲邑 哲也 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (20361545)
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キーワード | 模倣機能統合システム / 行動創発 / 因果関係認識 / 目的推定 / 身体像の獲得・適応 / 観察学習 / 型真似模倣 / 動作模倣 |
研究概要 |
●1)行為模倣統合システムの高度化と、2)統合モデル提示: 1)道具の使い方を観察により獲得し、ロボット身体に応じて行動生成・修正を行う模倣システムを、箒を両腕で操作する全身模倣システム、調理動作を対象とした机上動作模倣システムとして実現、その有効性を検証した。 2)身体性に基づく行動創発と身体像獲得・適応のモデルと、他者の行動目的を推定する基本原理をこれまでに提案してきた模倣の機能構成マップに統合し、模倣統合モデルの最終版を得た。 ●3)模倣に基づく知能の実現: 模倣の基礎をなす人の多様な新規行為の観察・認識・学習知能について、動作に関する人の知識モデルとサポートベクトルマシンを核とする統計的学習に基づいて人の模倣に有用で人の感覚に合う分節化と認識を頑健に遅延なく行う手法を得た。また、模倣を通したやり取りからの学習知能機能の一つとして、画像・音声のマルチモーダル情報からの物体概念獲得、および道具の学習的認識と使用のモデルを実現した。一方、1)のシステムでは、次の知能機能が実現された。全身模倣システムにおいては、人の注視追跡、人の顔発見、手先発見と把持位置の認識、道具の種類判別と運動認識、道具が扱う対象の観察とそれと人との位置関係の変化認識などの、注視制御機能、相互注視、共同注視機能。机上動作模倣システムにおいては、道具の柔軟な利用による調理動作の実行、道具の利用とその動作の意味理解、柔軟な動作軌道の生成、人の動作の注意点発見とそれを基にした支援、支援動作の予測と実行、柔軟な行動予測機能。 ●4)フィールドスタディと評価: 人間の日常生活場をフィールドとした模倣システムとして、1)のシステムが実現された。これに加え災害現場などのフィールドにおいて、人間から取得したスキルを、共通認知モデルのネットワーク表現、それに基づいて人間のスキルを異構造ロボット上で実現する異構造模倣も可能であることを確認した。
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