研究分担者 |
潮 俊光 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (30184998)
藤井 隆雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029510)
田村 坦之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90029257)
西田 正吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00273607)
藤重 悟 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10092321)
|
研究概要 |
[1]安心・安全を測るシステム人間科学の創成 安心・安全社会を効率よく構築することを目論み,アンケート調査および構造分析手法DEMATELを用いて安心を阻害する複数要因間の構造分析を実施するとともに,安心・安全を阻害する外的要因の不効用を評価する数理モデルを開発した.また,操作者が誤った指令を行ったときのシステムの挙動も含めた操作者一システムのインタラクションモデルをペトリネットを用いて作成し,誤った操作の種類により被覆木を詳細化することでシステムの観測事象列から操作者の誤りを検出する方法を提案した.さらに,モデルベース制御に基づくシステムにおいて、その入出力データからリアルタイム同定を行い、特徴量を得て、ロバスト制御の観点から故障診断を行うプロセスを構築した。 [2]安心・安全空間創出のためのモニタリング・サポートシステムの構築 固定カメラと移動ロボット搭載カメラの協調による人間のモニタリングシステムについて検討し,複数移動カメラの相互観測による位置推定の基礎実験を行うとともに,ヒューマノイドを用いた人間支援を想定し,サポート動作生成の基礎となる手法を開発した.ロボットその他の機器と共存する時の人間の安心感を評価するシステムについても検討を行った.また,広範囲な環境と人物のモニタリングを行うため,カメラによる人物の追跡において屋内環境の人物影の影響を除去する手法,並びに重なり状態を保持したテンプレートを用いて人物の前後判定を行い安定した追跡を行える手法を開発した。さらに,サービスを提供する空間や対象に関する情報を詳細に取得することに関して、任意の対象物体の位置と姿勢を実時間的に求める手法を構築するとともに,対象物体の詳細なCGモデルから生成した画像を、入力画像と比較・最適化計算することで、床面上を移動・回転する物体の位置と向きを実時間的に求めることが可能であることを確認した。 [3]大規模災害時の危機管理と安心・安全確保 災害時避難誘導に関して,木構造の避難路を想定した場合に,すべての住人が最速に避難できるような避難施設の最適配置,並びに最速な誘導方法を求める高速のアルゴリズムを開発した.また,災害時のコミュニケーション支援については、状況に応じて動的に対応する枠組みの検討と実装を,状況把握の支援については、そのベースとなる時空間データベースの設計を、安心感を考慮した情報提示については、色彩と音声について基礎的な分析・検討を行った.
|