研究分担者 |
藤重 悟 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10092321)
藤井 隆雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029510)
田村 担之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90029257)
山本 茂 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70220465)
西田 正吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00273607)
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研究概要 |
複数の意思決定主体の間に利害の対立があって,合意形成ができなければ現状をさらに悪化させる「社会的ジレンマ」に遭遇した場合には,社会不安を引き起こすが,このような状況を回避する競合解消のための合意形成の方法論を展開した.また,システムのペトリネットモデルに対して操作者の正常な動作をPインバリアンスを用いて表現するヒューマンエラーの検出方法と,システムの観測事象列から操作者の誤操作を検出する方法を提案した.さらに,大規模システムの新しい故障検出法を、変動するシステム行列の直接同定と特異値解析に基づいて提案し,ロバスト安定性の観点から定義した信頼性指標が故障の予測に有効であることを示した。 インターネットからの顔認証要求を受け付けることができる人物同定エージェントの構築とセキュリティドア応用システムを開発した。アプリケーションとして、ドアの前に立つ人物の顔を認識して、ドアの鍵を開け閉めするシステム(FACELOCK)を開発した。顔を認識する手法はフレキシブル特徴照合法を用い、高い認識率が達成できた。一方,環境に埋め込んだ多数のカメラによりシーンの状況を把握するシステムについて,CGモデルを用いて物体の動きを実時間的に追跡するものと,シーン中に設定した複数の検知平面に未知の物体が侵入したことを検出するものを開発した.さらに,モニタリング用移動マニピュレータの基礎動作実験を行うと共に,安心・安全支援へヒューマノイドを応用するために,人間を含めた対象物を優しく扱うための制御法を検討した.また,人間環境に入ったロボットが人間に与える心理的影響を生理指標に基づいて評価するシステムの基礎的検討を行った. 大規模災害時の危機管理では,頑強なライフライン設計と避難誘導システムの基礎研究として,動的な木構造のネットワークに基づく避難アルゴリズムと避難施設配置問題に対するO(n log^2 n)時間アルゴリズムの開発をおこなった.また,災害時においては,状況をすばやく把握し,正しい意思決定を行うため、監視映像データ管理システム,災害時コミュニケーション支援方式,安心感を考慮した情報提示手法の開発を行った.
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