研究課題/領域番号 |
13GS0023
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
島本 功 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (10263427)
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研究分担者 |
高山 誠司 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (70273836)
小泉 望 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (20252835)
明石 欣也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (20314544)
森川 弘道 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00089129)
平野 久 横浜市立大学, 木原生物学研究所・大学院総合理学研究科, 教授 (00275075)
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キーワード | 自然免疫 / タンパク質複合体 / プロテオミクス / 質量解析 / 蛋白質-蛋白質相互作用 |
研究概要 |
イネの自然免疫に関わるタンパク質複合体をプロテオミクスにより明らかにした。タンパク質複合体の核となるRac GTPaseのひとつ、OsRac1を用いた1)アフィニティークロマトグラフィー、2)免疫沈降したタンパク質複合体の直接的な質量解析、2)2次元電気泳動によるタンパク質ディファレンシャルディスプレイの解析から、PLD, Rac GAP, actin, 新規プロテアーゼ、Sti1, NBS-LRRタンパクなどを同定した。さらに一部のタンパク質については自然免疫における機能をRNAi法などにより明らかにした。また同定したタンパク質複合体の、細胞膜における存在を詳細に調べ、一部が脂質ラフトと呼ばれる部位に存在していた。 植物の微小管制御因子と相互作用するタンパク質を同定する目的で、End Binding 1(EB1)を用いたyeast two-hybrid screeningおよびタグ不可EB1に結合するタンパク質の同定を行った。両方法による検索結果、複数の候補タンパク質が同定された。 乾燥ストレス条件に対して優れた耐性能を示す野生種スイカの根のプロテオーム解析の結果、乾燥ストレス初期では様々な代謝関連タンパク質やRan GTPaseを含めた細胞分裂制御/形態形成関連因子、ストレス後期ではヒートショックタンパク質、抗酸化関連タンパク質、プロテアーゼの蓄積量が増加していた。 二次元電気泳動で分離したコムギ蛋白質をダイヤモンド様炭素被膜処理したステンレス基板に固定化したプロテインチップを用いて蛋白質-蛋白質相互作用の解析を試みた。その結果、一部、相互作用したとみられる蛋白質の断片を検出することができた。しかし、検出率がまだ低く、再現性にも課題が残された。 自家受粉時と他家受粉時で異なるリン酸化を受ける柱頭蛋白質の一つとしてinorganicpyrophosphataseを同定した。また、SRKと共に花粉因子SP11に対する高親和性受容体を形成する60kDa蛋白質が、当初推定されたSLGとは異なり、juxtamembrane領域で切断されたSRKであることをQ-TOF質量分析計を用いて決定した。
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