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2014 年度 実績報告書

mRNA分解による新規のショ糖応答制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J00043
研究機関北海道大学

研究代表者

鈴木 悠也  北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードポリA鎖 / CCR4 / RNA分解 / シロイヌナズナ
研究実績の概要

1. GBSS1 mRNAの半減期の測定: 表現型の解析により,atccr4a/4bの二重変異株がより多くのアミロースを蓄積させていることを明らかにした。さらにマイクロアレイを用いた遺伝子の網羅的な解析により,アミロース合成酵素の1つであるGBSS1の発現量が二重変異株で増加していることを明らかにし,かつLM-PAT法により二重変異株では長いポリA鎖を持つGBSS1 mRNAが蓄積していることを明らかにした。ポリA鎖はmRNAの安定性や翻訳効率に影響を与え得ることから,転写阻害剤を用い,野生型株と二重変異株でGBSS1 mRNAの安定性を測定した。その結果,二重変異株はGBSS1 mRNAが長いポリA鎖を持つにも関わらず,その安定性は野生型株と二重変異株で差が見られなかった。このことから,二重変異株におけるGBSS1のポリA鎖はmRNAの安定性ではなく,タンパク質の翻訳効率に影響を与えていることが示唆された。
2. 時計遺伝子の挙動: マイクロアレイを用いた解析により,二重変異株でmRNAの蓄積量が変化している遺伝子群に,発現が日周リズムを刻む遺伝子が有意に濃縮されていることが明らかとなった。植物の日周リズムは光シグナルや温度によって制御されており,リズム形成の中心を担うのが時計遺伝子である。そこで,二重変異株における時計遺伝子の発現パターンを解析したところ,時計遺伝子であるCCA1の発現が二重変異株において有意に遅れることを明らかにした。さらにCCA1のポリA鎖の長さをLM-PAT法により測定したところ,二重変異株では長いポリA鎖を持つCCA1が検出された。このことから,CCA1はAtCCR4による脱アデニル化反応を受ける標的遺伝子であることが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] AtCCR4a and AtCCR4b are involved in determining the poly(A) length of granule-bound starch synthase 1 transcript and modulating sucrose and starch metabolism in Arabidopsis thaliana2015

    • 著者名/発表者名
      Yuya Suzuki, Toshihiro Arae, Pamela J. Green, Junji Yamaguchi and Yukako Chiba
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      doi: 10.1093/pcp/pcv012

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Plant deadenylases, AtCCR4a and AtCCR4b play an important role in determining the poly(A) length of CCA1 and TOC1 transcripts.2015

    • 著者名/発表者名
      鈴木悠也,平井優美,Pamela J. Green,山口淳二,千葉由佳子
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会
    • 発表場所
      東京農業大学(東京都世田谷区)
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18
  • [学会発表] Plant dadenylases, AtCCR4a and AtCCR4b are important for determining the poly(A) length of TOC1 transcript.2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木悠也,平井優美,Pamela J. Green,山口淳二,千葉由佳子
    • 学会等名
      日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      九州大学(福岡県福岡市)
    • 年月日
      2014-11-07 – 2014-11-09
  • [学会発表] Functional analysis of the putative deadenylase, AtCCR4c, which is localized in chloroplast2014

    • 著者名/発表者名
      鈴木悠也,平井優美,高橋広夫,山口淳二,千葉由佳子
    • 学会等名
      第16回日本RNA学会年会
    • 発表場所
      ウインクあいち(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2014-07-23 – 2014-07-25
  • [学会発表] AtCCR4s degrade the poly(A) tail of GBSS1 mRNA which is responsible for amylose synthesis2014

    • 著者名/発表者名
      Yuya Suzuki, Pamela J. Green, Junji Yamaguchi, Yukako Chiba
    • 学会等名
      Post-transcriptional gene expression regulation in plants
    • 発表場所
      Poznan(Poland)
    • 年月日
      2014-06-30 – 2014-07-02

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公開日: 2016-06-01  

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