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2014 年度 実績報告書

味覚修飾タンパク質ネオクリンのpH変化に伴う甘味発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J00232
研究機関東京大学

研究代表者

小泉 太一  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード味覚 / NMR / 甘味受容体 / 甘味タンパク質
研究実績の概要

【目的】味覚修飾タンパク質ネオクリンがヒト甘味受容体を活性化させる仕組みをしらべた。このタンパク質は中性でほのかな甘味を感じさせる一方で、酸性では強烈な甘味を感じさせるという、ユニークな性質をもつ。ネオクリンがpHに依存して「ほのかに甘い」状態から「甘い」状態へと変化する仕組みを明らかにすることは、甘味受容体による甘味受容機構の解明の一助になると予想している。とりわけネオクリンを含めた甘味タンパク質の受容機構は十分に解明されておらず、その受容機構について新たな知見を獲得して応用することができれば、未知の低カロリー甘味物質の開発への道も拓き得ると考えた。
【研究の概要】ネオクリンが甘味受容体を活性化するうえで重要なアミノ酸残基を探索した。以前にNMR法を用いた解析によって、その候補を網羅的にスクリーニングした。今回、これらのアミノ酸残基の役割を変異体解析によって検証した。
【方法】計14種類のアミノ酸残基をAlaに置換したネオクリン点変異体を、大腸菌発現系で生産した。その甘味活性をしらべることで、変異を導入したアミノ酸残基が本来担っていた役割を考察した。
【結果】1, ネオクリンのpHに依存した「ほのかに甘い」状態から「甘い」状態への変化を制御するアミノ酸残基を、既知の残基も含めて4種類同定した。2, 甘味受容体との親和性決定に寄与するアミノ酸残基を4種類同定した。3, 上記2群のアミノ酸残基はネオクリン分子表面上で立体構造上異なる場所に分布しており、かつ独立に機能を果たすことが示された。以上の結果より、ネオクリン分子上には、pHに依存して甘味強度を調節する「pH感受性領域」と、甘味受容体との結合に重要な「親和性領域」とが存在することが示された。今後、「pH感受性領域」が作用している甘味受容体上の構造領域を解明することによって、新規甘味調節物質の開発にもつながると期待している。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アラニンスキャニング法を用いた味覚修飾タンパク質ネオクリンによるヒト甘味受容体活性化機構の解析2015

    • 著者名/発表者名
      小泉太一、寺田透、中島健一朗、三坂巧
    • 学会等名
      日本農芸化学会2015年度大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2015-03-27 – 2015-03-27

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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