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2015 年度 実績報告書

炭素‐炭素結合形成を伴う還元的二酸化炭素固定化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13J00320
研究機関京都大学

研究代表者

野木 馨介  京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード二酸化炭素 / コバルト / ニッケル / 亜鉛 / マンガン / カルボ亜鉛化 / カルボキシル化 / アルキン
研究実績の概要

私は本年度、二酸化炭素雰囲気下におけるニッケルあるいはコバルト触媒を用いたアルケニルおよびかさ高いアリールトリフラートのカルボキシル化反応を開発した。アルケニルおよびアリールトリフラートは対応するアルデヒドやケトン、フェノールから、それぞれ1段階で迅速に合成することが可能であり、遷移金属触媒を用いたカップリング反応における基質として広く利用されている。上述の研究で得られた結果を論文化し、その成果は米国化学会の学会誌The Journal of Organic Chemistryに掲載された(J. Org. Chem. 2015, 80, 11618)。
上記の研究と並行して、炭素-炭素不飽和結合へ二酸化炭素と亜鉛原子とを同時に導入するカルボキシ亜鉛化反応にも取り組んだ。遷移金属触媒存在下における炭素-炭素不飽和結合に対するカルボ亜鉛化反応は、構造や立体の規定された複雑な有機亜鉛化合物を調製する優れた手法である。中でもアルキンの炭素-炭素三重結合に対するカルボ亜鉛化反応は多置換アルケニル亜鉛種を一挙に与える有力な手法であり、様々な炭素骨格の導入が達成されている。しかしながら、アルキンをはじめ不飽和炭化水素化合物に対して亜鉛とカルボキシ基を同時に導入するカルボキシ亜鉛化反応は、未だ達成されていない未踏の分子変換反応である。
本研究ではアルキンに対して二酸化炭素由来のカルボキシ基と、還元剤として用いる亜鉛を同時に導入するカルボキシ亜鉛化反応が、コバルト錯体触媒を用いることで進行することを見出した。付加はシン選択的に進行し、対応するZ体のβ-亜鉛化アクリル酸を与えることを見いだした。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Cobalt- and Nickel-Catalyzed Carboxylation of Alkenyl and Sterically Hindered Aryl Triflates Utilizing CO22015

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Nogi, Tetsuaki Fujihara, Jun Terao, Yasushi Tsuji
    • 雑誌名

      The Journal of Organic Chemistry

      巻: 80 ページ: 11618-11623

    • DOI

      10.1021/acs.joc.5b02307

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Reductive Coupling Reaction of Alkynes, Acrylates and Carbon Dioxide under Cobalt Catalysis2015

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Nogi, Tetsuaki Fujihara, Jun Terao and Yasushi Tsuji
    • 学会等名
      The 2015 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies
    • 発表場所
      ハワイ(米国)
    • 年月日
      2015-12-15 – 2015-12-20
    • 国際学会
  • [学会発表] Reductive Carboxylation of Aryl and Alkenyl Electrophiles with Nickel- and Cobalt Catalysis Utilizing Carbon Dioxide2015

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Nogi, Tetsuaki Fujihara, Jun Terao, Yasushi Tsuji
    • 学会等名
      The 5th Junior International Conference on Cutting-edge Organic Chemistry in Asia
    • 発表場所
      台北(台湾)
    • 年月日
      2015-10-30 – 2015-11-01
    • 国際学会
  • [学会発表] コバルト触媒による二酸化炭素を用いたアルキンのカルボキシ亜鉛化反応2015

    • 著者名/発表者名
      野木馨介、藤原哲晶、寺尾 潤、辻 康之
    • 学会等名
      第62回有機金属化学討論会
    • 発表場所
      大阪(関西大学)
    • 年月日
      2015-09-07 – 2015-09-09

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公開日: 2016-12-27  

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