・アフターパルスが少ないゲート光電子増倍管(PMT)の選定:昨年度の実験データの解析結果に基づき、PMTのアフターパルスが中性子計測においてノイズになる事が分かった。アフターパルスは、光電子によって励起された残留気体がカソードやダイノードに衝突することにより発生する。気密性の高いガラス素材で作られたPMTを選定し、ライトパルサーを用いて性能調査を行った。ライトパルサーを用いたアフターパルスの発生実験において、発生率が10分の1に減少したことを確認した。 ・高速点火レーザー核融合実験における中性子計測を用いた加熱効率の評価:加熱効率を評価するために、新開発計測器を用いてイオン温度データを取得した。イオン温度は中性子発生量の増大率から測定した。イオン温度測定の精度向上のために、三重水素置換の従来の重水素化ポリスチレンターゲットを用いて、D-T核融合とD-D核融合中性子発生量比計測の必要があることがわかった。 ・核融合反応領域計測のための中性子画像計測器の開発:加熱効率を計測するためには、正確な反応領域測定が必要である。開発していた液体シンチレータをアルミファインハニカムに封入できる容器を開発し、放射線源により動作確認を行った。
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