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2014 年度 実績報告書

生殖幹細胞を用いた希少鳥類の長期保存・再生システム構築

研究課題

研究課題/領域番号 13J00353
研究機関筑波大学

研究代表者

中島 友紀  筑波大学, 生命環境系, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードニワトリ / 生殖巣生殖細胞 / 性分化 / 生殖系列キメラ
研究実績の概要

ニワトリ生殖細胞における胚発生に伴う遺伝子発現変動の解析を行った。昨年度にマイクロアレイを用いて網羅的に解析したニワトリ生殖細胞の遺伝子発現について、ニワトリ胚の生殖細胞から抽出したRNAを用い、リアルタイムPCR法を用いることにより遺伝子発現を解析した。その結果、雌雄の生殖細胞の遺伝子発現は胚発生に伴い変動していることが示された。
次に、1細胞移植法を用いたニワトリ胚の生殖巣生殖細胞の移住能および増殖能を解析した。その結果、生殖細胞の移住能および増殖能は雌雄で異なり、また個々の細胞間で増殖能に差異が存在することが明らかになった。
さらに、ニホンコウノトリおよびホオアカトキ生殖細胞をニワトリ胚に移植することによる生殖系列キメラ胚の作製を試みた。まず、それぞれの胚から分離した生殖細胞を蛍光標識し、ニワトリ2日胚の背側大動脈に移植した。移植5日後、ニワトリ胚の生殖巣および中腎に存在する蛍光標識を示しかつ形態的に生殖細胞の特徴を示す細胞数を測定した。その結果、ニホンコウノトリおよびホオアカトキ生殖細胞はニワトリ胚生殖巣への移住能を有することが明らかになった。また、移植された細胞数に対する生殖巣および中腎への移住率を比較すると、ニホンコウノトリおよびホオアカトキ生殖細胞を移植した場合、ニワトリ生殖細胞を移植した場合に対し、生殖巣への移住率が低くなることが示された。
最後に、メス分化抑制生殖細胞の作製を試みた。ニワトリ雌胚にアロマターゼ阻害剤を添加することにより、卵巣分化を阻害した個体から生殖細胞を単離し、その遺伝子発現および増殖能を解析した。その結果、アロマターゼ阻害剤を添加した雌胚における生殖細胞の遺伝子発現は、同発生段階の雌胚の生殖細胞における遺伝子発現および増殖能とは異なることが示された。このことから、卵巣分化が雌性生殖細胞の性質に影響することが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Migration and differentiation of gonadal germ cells under cross-sex germline chimera condition in domestic chicken.2014

    • 著者名/発表者名
      Y. Nakajima, T. Hattori, A. Asano, N. Ishikawa and A. Tajima.
    • 雑誌名

      The Journal of Reproduction and Development

      巻: 60 ページ: 406-410

    • DOI

      10.1262/jrd.2013-108

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Development of a complete system to conserve poultry genetic resources using cryopreserved gonadal germ cells (GGCs) and spermatozoa2014

    • 著者名/発表者名
      Y. NAKAJIMA, A. ASANO, N. ISHIKAWA and A. TAJIMA
    • 学会等名
      10th Asia Pacific Poultry Conference
    • 発表場所
      International Convention Center (ICC) at Jeju, Korea
    • 年月日
      2014-10-23
  • [学会発表] ニワトリ生殖巣生殖細胞を単独移植した場合における移住・増殖能の解析2014

    • 著者名/発表者名
      中島友紀・浅野敦之・石川尚人・田島淳史
    • 学会等名
      日本家禽学会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島県鹿児島市)
    • 年月日
      2014-09-27
  • [学会発表] 雌雄のニワトリ胚に存在する生殖細胞における遺伝子発現パターンの解析2014

    • 著者名/発表者名
      中島友紀,Myra O. Villareal,礒田博子,浅野敦之,石川尚人,田島淳史
    • 学会等名
      第107回日本繁殖生物学会
    • 発表場所
      帯広畜産大学(北海道帯広市)
    • 年月日
      2014-08-22

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公開日: 2016-06-01  

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