研究概要 |
特別な指数型ディオファントス方程式a^x+b^y=c^zについて研究を行った。特に、Jesmanowicz予想とその一般化問題であるTerai予想についてである。Jesmanowicz予想は、a, b, cがピタゴラスの三つ組みを成すときに、方程式は非自明な自然数解を持たないことを主張する。研究員は、ディオファントス問題に精通するPingzhi Yuan氏(華南師範大学)と共同研究を行い、研究員の以前のJesmanowicz予想に関する研究結果を広く拡張した。また、藤田育嗣氏(日本大学)との共同研究では、研究員と氏の以前のJesmanowicz予想に関する共同研究の成果を広く拡張した。Terai予想は、1より大の自然数の中に解を持つ指数型ディオファントス方程式は、いつくかの例外を除いて非自明な自然数解を持たないことを主張する。既知の研究の多くは、ある「特殊」な場合において予想が部分的に成立することが考察されていたが、Florian Luca氏(メキシコ自治国立大学モレリア数学研究所)は、その場合においては本質的に無条件で予想が成立することを証明した。彼は以前の研究手法と、Bakerの理論のp進類似を組み合わせ巧みな計算を行い、予想はa, b, cが十分に大ならば成立することを証明した。Luca氏の結果はエフェクティブに記述されるが、Luca氏はそれを行っていなかった。研究員はその計算を明示的に実行し、かつLuca氏の手法を一般化した。本研究について、筑波大学で行われた研究集会Diophantine Analysis and Related Fields 2014および学習院大学で行われた日本数学会において発表した。その他の関連する研究として、寺井伸浩氏(足利工業大学)との共同研究では、a, b, cが多項式の形で表現される場合を扱い、研究結果を得た。
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