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2015 年度 実績報告書

棘皮動物プルテウス幼生の進化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J00504
研究機関筑波大学

研究代表者

守野 孔明  筑波大学, 生命環境系, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード棘皮動物 / プルテウス幼生 / Co-Option / 進化発生学
研究実績の概要

昨年度までに、クモヒトデ、ナマコ及びイトマキヒトデの幼生期におけるプルテウス腕遺伝子の発現パターンを解析している。この中でも、クモヒトデ幼生期にはこれまでに調べた全てのプルテウス腕遺伝子がウニと同様にプルテウス腕領域で発現していることが分かっていた。これらの遺伝子の制御関係として、ウニにおいてFGFシグナリング(fgfA/fgfr2)がpea3とpax2/5/8の発現に必要であることが分かっている。
そこで今年度は、発現パターンそのものの保存性のみならず、遺伝子発現の制御関係まで共通しているのかを確かめるため、FGFシグナリングの阻害剤として知られるSU5402で胚を処理し、pea3とpax2/5/8の発現がどのように変化するのかを検証した。
SU5402処理胚では、pea3の発現は消失し、pax2/5/8の発現も減衰することが明らかになった。このことから、発現パターンだけでなく、少なくとも一部の遺伝子間の制御関係もまたウニとクモヒトデで共通であることが示された。
以上の結果と、昨年度までの成果と合わせ、
(1)ウニとクモヒトデのプルテウス腕形成機構は保存されている、(2)ウニの棘形成時にも、プルテウス腕形成機構と類似したメカニズムが働いている、ということが明らかになった。これらの知見は、ウニとクモヒトデに見られる極めて類似したプルテウス腕は、共通祖先に存在していた成体骨片を形成・伸長させるメカニズムが幼生期にCo-Optionされたことにより獲得されたというシナリオを支持する。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The conserved genetic background for pluteus arm development in brittle stars and sea urchin2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki Morino, Hiroyuki Koga, Hiroshi Wada
    • 雑誌名

      Evolution and Development

      巻: 18 ページ: 89-95

    • DOI

      10.1111/ede.12174

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] プルテウス腕形成機構の進化的起源の解明2015

    • 著者名/発表者名
      守野孔明, 古賀皓之, 和田洋
    • 学会等名
      日本動物学会 第86回大会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟県 新潟市)
    • 年月日
      2015-09-17 – 2015-09-19

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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