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2015 年度 実績報告書

腸管寄生性原虫赤痢アメーバの貪食におけるRab依存的輸送機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13J00791
研究機関筑波大学

研究代表者

花舘 有希  筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードRab / 膜輸送 / 赤痢アメーバ / 貪食 / 寄生虫 / CDC50
研究実績の概要

赤痢アメーバの Rab GTPase は、他種生物と比較して多様化していることが報告されており、貪食時のダイナミックな膜輸送に伴い独自に進化したことが示唆されている。昨年度までの成果から、赤痢アメーバの Rab8A (EhRab8A) が貪食に関与し、また、他種生物とは異なる小胞体への局在を示すことが明らかになった。本年度は、EhRab8A 結合タンパク質の同定とその機能解析について解析を行った。昨年度の研究成果から、EhRab8A が約30kDaと約40kDaのタンパク質と結合していることが示唆された。それぞれの分子量から切り出したサンプルを質量分析法により解析し、得られた EhRab8A 結合候補タンパク質の中から、5種類の脂質合成や脂質の輸送に関与するタンパク質を候補タンパク質として得た。それら5つについて、逆免疫沈降により EhRab8A との直接の結合を確認した結果、EhCDC50 (36kDa) が EhRab8A と結合していることを見出した。赤痢アメーバには CDC50 ホモログは一つしか存在しない。CDC50 は P4-ATPase の非触媒ユニットとして機能していることが他種生物で既に報告されており、細胞膜上におけるリン脂質のフリップを触媒するには触媒ユニットである P4-ATPase が必須である。in silico 解析により、赤痢アメーバにもほ乳動物と同数の11個の P4-ATPase ホモログが存在することがわかり、CDC50 と P4-ATPase が複合体を形成して機能している可能性が示唆された。また、EhCDC50 の局在を間接免疫蛍光染色法により解析したところ、EhRab8A と大部分が共局在し、一部それぞれ異なるコンパートメントに局在することがわかった。さらに、EhRab8A と同様に大部分が小胞体に共局在することもわかった。この結果から、EhCDC50 が細胞内で EhRab8A と類似の挙動を示しており、お互いが同じ輸送経路で相互作用していることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Endoplasmic reticulum-resident Rab8A GTPase is involved in phagocytosis in the protozoan parasite Entamoeba histolytica2016

    • 著者名/発表者名
      Yuki Hanadate, Yumiko Saito-Nakano, Kumiko Nakada-Tsukui and Tomoyoshi Nozaki
    • 雑誌名

      Cellular Microbiology

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1111/cmi.12570

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Endoplasmic reticulum-resident Rab8A GTPase is involved in phagocytosis in the enteric protozoan parasite Entamoeba histolytica2015

    • 著者名/発表者名
      Yuki Hanadate
    • 学会等名
      amebiasis 2015
    • 発表場所
      Hotel del Mar, Campeche, Mexico
    • 年月日
      2015-10-13 – 2015-10-16
    • 国際学会
  • [学会発表] 赤痢アメーバのER局在Rab8A GTPaseが制御する 表面タンパク質輸送2015

    • 著者名/発表者名
      花舘有希
    • 学会等名
      分子寄生虫学ワークショップ・分子寄生虫マラリア研究フォーラム
    • 発表場所
      北海道, 帯広市, 帯広畜産大学
    • 年月日
      2015-09-01 – 2015-09-03

URL: 

公開日: 2016-12-27  

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