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2014 年度 実績報告書

精密有機合成におけるカルボン酸およびカルボン酸誘導体の直接利用法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13J00819
研究機関大阪大学

研究代表者

稻本 佳寛  大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードエステル / ガリウム / ケイ素反応剤 / 直接変換 / ラクトン
研究実績の概要

当該年度は、新規な有機合成反応として、エステルへの直接的な二種類の炭素求核剤の直接導入反応を、ガリウム触媒とケイ素有機反応剤を用いることで達成した。有機合成においてカルボニル化合物は最も基礎的かつ重要な化学種である。特に化学的に安定で保存性が良いエステルは、塗料や繊維、エンジンオイルなどの最終工業製品にも含まれる高い汎用性を有するカルボニル化合物である。そのため、エステルのカルボニル部位で直接的に炭素―炭素結合形成を行うことは容易ではない。もしエステルを精密有機合成の出発原料として用いることが可能となれば、その実用的効果に加えて、化学反応の拡大に大きなインパクトを与えることが期待される。本研究では、ガリウムの中程度のルイス酸性と有機ケイ素反応剤の適度な求核性を利用することにより、一段階の反応操作、温和な反応条件下でエステルと二種類のケイ素反応剤の直接三成分反応が可能となった。本反応は様々な種類のエステルやシリルエノラートに適用可能であり、適用範囲の広さを示すことができた。また、上記の反応条件はエステルだけではなくラクトンに対しても適用可能であり、生成物として二置換の環状エーテルが得られた。反応終了後の環状エーテル生成物のさらなる変換反応が可能であることを示しており、多置換のスピロ環化合物をラクトンから二段階の操作で合成している。さらに、ギ酸エステルと三種類のケイ素反応剤による触媒的な四成分反応も当該年度に見出しており、今後の発展に期待が持てる。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Gallium Trihalide Catalyzed Sequential Addition of Two Different Carbon Nucleophiles to Esters by Using Silyl Cyanide and Ketene Silyl Acetals2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Inamoto, Yuta Kaga, Yoshihiro Nishimoto, Makoto Yasuda, Akio Baba
    • 雑誌名

      Chemistry - A European Journal

      巻: 37 ページ: 11664-11668

    • DOI

      10.1002/chem.201403734

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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