昨年度の研究により、ヒッグス粒子発見に伴い高いスケールにおいて標準模型のヒッグスポテンシャルが非常にフラットになることが判明した。 今年度はこのポテンシャルを利用してヒッグスインフレーションを引き起こす具体的な機構を提案した。 また、この機構が実現するためにはヒッグスポータル暗黒物質の質量が非常に制限されることが分かった。この予言は将来の暗黒物質探索実験において検証可能である。 その他に、電弱スケールがなぜプランクスケールに比べて非常に小さいのか、という階層性問題の新しい解決法として重力の非摂動効果を用いたものを考えた。この方法で確かに階層性問題が解決できることが分かった。 また、暗黒物質の候補とフレーバー対称性が結びついている可能性を模索し、近年判明した0でないθ13を実現しつつ、右巻きニュートリノが暗黒物質となる模型を調べた。
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