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2013 年度 実績報告書

正標数における3次元商特異点の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13J01791
研究機関名古屋大学

研究代表者

白土 智彬  名古屋大学, 多元数理科学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード代数幾何学
研究概要

今年度は特に大域的なFrobenius分裂性について研究した。これについては以下の3つの研究からなる。
1、射影平面もしくはFrobenius分裂な線識曲面において、点を中心とする爆発を考えた時に一般にはたくさんの点で爆発させれば、Frobenius分裂ではなくなる。従ってどれぐらいの点の個数においてFrobenius分裂を保つのかを調べた。
2、一般の代数的ファイバー空間において上の多様体がFrobenius分裂ならば下の多様体もFrobenius分裂になることが知られている。逆に下の多様体がFrobenius分裂であるときに、上の多様体がFrobenius分裂になるかどうかを考えたとき、この問題には反例が存在する。しかし適当な条件の下で、上の多様体のFrobenius分裂性と下の多様体のFrobenius分裂性が同値になる。そこで一般的なファイバーの種数が1で下の多様体が曲線のとき、すなわち楕円曲面であるような場合において下の多様体がFrobenius分裂であるときに上の多様体がFrobehius分裂になるような条件を調べた。この研究において下の曲隷が通常の楕円曲線の場合においてその条件を求めた。さらにこの研究における手法は下の曲線が射影直線、あるいはもっと一般的な代数的ファイバー空間においても使えそうのでm今後の適用範囲が広い。この手法を用いて現在楕円曲面において下の曲線が射影直線である場合においてFrobenius分裂となるような必要十分条件を現在調べている。
3、Frobenius分裂となるような多様体のベクトル束に付随する射影束に関するFrobenius分裂性を考えている。これは一般にベクトル束が分解可能、すなわち直線束の直和になるような場合はいつでもFrobenius分裂なることが知られている。しかしベクトル束が不分解である時に、いつでもFrobenius分裂でないかどうかは知られていない。従って特に射影空間上で接束を考えた時にこれに付随する射影束がFrobenius分裂になるかどうかを現在考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は興味のあるテーマをいくつか見いだす事ができた。これらのテーマについて途中ではあるが、いくつかの部分的な回答を得る事ができた。またこれらのテーマについて来年度も以降も研究できる伸びしろがあるので、今後も引き続き研究ができるテーマを見つける事ができたと思っている。

今後の研究の推進方策

先に記した今年度のテーマにおいて、引き続き研究を行う予定である。現段階では部分的な結果にとどまっている為、これらを完成させるべく今年度はこれらの研究テーマを取り組む予定である。
問題点としては、上記のテーマはいずれも特別な代数多様体しか扱っていないのでこれらの研究テーマを研究する過程において常に一般化できる余地を考える必要性があると感じている。上記のテーマにおいて具体例を豊富に見いだし、その中で一般化できる要素を抽出していく事によってこれらの問題に取り組んでいく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Frobenius splitting for some elliptic fibrations2014

    • 著者名/発表者名
      白土 智彬
    • 学会等名
      Nagoya-Warwick workshop on McKay
    • 発表場所
      Warwick大学(英国)
    • 年月日
      2014-02-12

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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