研究課題/領域番号 |
13J02164
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
持永 愛美 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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キーワード | 心理評価 / 夜間街路 / 路面輝度 / 明るさ感 / 活動性 / 光環境 / 輝度分布 / 照明デザイン |
研究概要 |
夜間における街路照明は、これまでに安全性の観点から、視認性の向上のために光量確保が重視されてきた。しかし、今日ではLEDや有機EL等の新たな照明技術が発展し、従来とは異なる照明配置や光色などを用いた計画が可能であると言える。室内空間において、照明の物理的特性、特に照明の配置と心理的印象との関係については多くの研究がなされ、定量化が行われているが、夜間街路の照明環境と心理的印象についてはまだ明確に定量化が行われていない。そこで本研究では夜間街路の照明環境の光の分布に着目し、心理的印象との関係を明らかにし、印象評価モデルの構築を目指している。 本年度では、まず第一段階として、現状の夜間街路の撮影画像を用いた印象評価実験を実施した結果に基づき、心理的印象に影響を与える光の分布の特徴量の分析を行った。そこで、夜間街路に対する明るさ感印象は、空間のべ一スとなる明るさが影響することを見出した。活動性印象は、空間の明るさに加え、周囲と比べて局所的に明るい領域の数が影響すると考え、これらを変数とした評価モデルを作成した。次に、第一段階で提案した評価モデルが現実空間と同様の輝度レベルにおいても適応可能か検証することを目的として、調光・調色および光の点灯パターンの設定が可能な夜間街路の縮尺模型を製作し、その模型を用いた印象評価実験を実施した。この結果より、輝度レベルが変わっても、我々が提案した評価モデルが適応可能であることを示した。また、明るさ感および活動性以外の印象評価として、不安感、調和感、快適性および嗜好性の印象に影響を与える光の分布の特徴量についての検討を行い、夜間街路の心理的印象の総合的な評価構造を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の夜間街路の照明要素と心理的印象評価との関係について実験を実施し、結果をまとめている。さらに、得られた結果から評価指標の提案を行い、この評価指標が異なる輝度の条件を持っ環境や実空間に応用可能か検証を行うため、夜間街路の縮尺模型を用いた実験を実施し、結果をまとめている。したがって、進行状況はおおむね順調であると言える。
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今後の研究の推進方策 |
提案した評価指標に基づいて、夜間街路の照明環境に対する明るさ感や活動性などの心理的印象を定量的に推定し、新しい照明環境の設計を目指す。本研究課題のまとめとして、雰囲気性印象を重視した照明デザインの提案を行う。
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