今後の研究の推進方策 |
今回得られたC-H…O水素結合やπ-スタッキングによる立体制御機構に関する知見をもとに、キラルリン酸触媒による新たな反応系を設計して検討を進める。具体的にはこれまでほとんど利用されてこなかった、水素結合のアクセプターサイトを持たない基質に焦点を当て、不斉反応の開発を進める。 またすでに実験条件を確立し報告済みの反応系についても(M. Terada, K. Kanomata et al, Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 12586-12590.)、本研究で得られた知見をもとに量子化学計算による反応の解析を行い、立体制御機構を明らかにしていく予定である。
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