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2014 年度 実績報告書

刺激波形制御による標的神経電気刺激法の開発と脳機能イメージングによる実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 13J02324
研究機関東北大学

研究代表者

上野 彩子  東北大学, 大学院情報科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード細胞外電気刺激 / 選択的な神経線維の動員 / 電気刺激の時間波形制御 / ヒト有髄神経線維 / 神経活動イメージング
研究実績の概要

本研究の目的は、中枢神経系において細胞外電極と神経線維との距離や神経線維の直径に対し選択的な刺激法を開発することである。
これまでに末梢神経系では刺激の時間波形を制御することで選択的刺激が可能であることが示唆されていたが、中枢神経系に適用された例はなかった。もし中枢神経系においても選択的刺激が可能ならば、臨床医学で利用されている電気刺激法において、安全性向上に寄与するものと期待できる。
本研究においては、シミュレーションと動物実験からこの問題に取り組んだ。
まず、ヒト頭部の一部を模擬した容積導体にヒト有髄神経の数理モデルを埋め込んだモデルを用いて、ディスク型の電極から電気刺激を与えたときの応答をシミュレーションした。刺激波形は双極の陰極性矩形波、および三角波と三つのバースト波から構成される閾値下前刺激を陰極性矩形波に先行して配置した波形とした。この二つの波形について、電極と神経線維との距離に対する選択性、および神経線維の直径に対する選択性を評価した。
その結果、閾値下前刺激を配置した場合には、矩形波刺激と比較して距離および直径選択性が同時に高まることを明らかにした。この現象のメカニズムを説明しうるものとして、閾値下前刺激の期間中に神経線維のカリウムチャネルが開口し、もれ電流が増加することを示した。
続いてシミュレーションにより予見された閾値下前刺激の効果を検証するために、マウスの視床皮質スライスに陰極性の矩形波および閾値下前刺激を陰極性矩形波に先行して配置した波形を与えたときの大脳皮質の応答を、フラビン蛋白蛍光イメージング法により観察した。
その結果、閾値下前刺激を与えたときは、矩形波刺激と比較して大脳皮質の応答が有意に減弱することを明らかにした。これにより中枢神経系でも選択的動員が可能であることをイメージングにより初めて示唆した。

現在までの達成度 (段落)

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

今後の研究の推進方策

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Targeted subcortical nerve recruitment by controlling the waveform of electrica stimulation for MRI-guided surgical ablation2014

    • 著者名/発表者名
      Ayako Ueno, Norihiro Katayama, Akihiro Karashima, Mitsuyuki Nakao
    • 雑誌名

      Advanced Biomedical Engineering

      巻: 3 ページ: 134-146

    • DOI

      10/14326/abe.3.139

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ウレタン麻酔下マウスの大脳皮質における緑色自家蛍光と自発脳波の相関関係2014

    • 著者名/発表者名
      片山統裕、中川大輝、上野彩子、辛島彰洋、中尾光之
    • 雑誌名

      計測自動制御学会論文集

      巻: 50 ページ: 602-607

    • DOI

      10.9746/sicetr.50.602

    • 査読あり
  • [学会発表] Targeted subcortical nerve recruitment by controlling waveform of electrical stimulation for MRI-guided surgical ablation.2014

    • 著者名/発表者名
      Ayako Ueno
    • 学会等名
      生体医工学シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-09-26

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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