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2015 年度 実績報告書

不顕性誤嚥における超音波検査法を用いたベッドサイドスクリーニング方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13J02360
研究機関東京大学

研究代表者

三浦 由佳  東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード誤嚥性肺炎 / 不顕性誤嚥 / 超音波検査 / スクリーニングテスト / 摂食嚥下ケア
研究実績の概要

昨年度までの症例集積研究において、食事時間中のエコー検査は対象者の食事摂取を妨げず実施可能であることが示された。また、エコーによる誤嚥および咽頭残留検出後に摂食嚥下ケアが変更された対象者は誤嚥および咽頭残留の頻度が減った結果肺炎を発症せず、嚥下ケアが変更されなかった対象者は肺炎を発症していたことが明らかとなった。そこで、今年度はエコー検査導入による肺炎予防効果を検証することを目的として、ランダム化比較対照試験を実施した。
高齢者施設において経口摂取実施中の全入居者75名に募集を行い、同意の得られた54名についてランダム割り付けを行った(介入群28名、対照群26名)。8週間の間2週間に1回、エコー検査による誤嚥の検出結果をもとに嚥下ケアを実施した介入群では、初回エコー検査時に検出が確認された2名の誤嚥および咽頭残留の頻度が8週間後に減少していた。このとき介入群に対してはエコー検査上誤嚥が認められた場合は食事形態の変更、嚥下内視鏡を用いた詳細な検査の実施を指示した。咽頭残留が認められた場合は固形物と液体を交互に嚥下する交互嚥下を指示した。エコー検査の実施と検査に基づく嚥下ケアを実施しなかった対照群では初回エコー検査時に検出が確認された3名の誤嚥および咽頭残留の頻度が減少していたが、頻度の変化量は介入群と比べ低かった(介入群:中央値で31%の減少、対照群:中央値で11%の減少)。
つまり、食事時間中の2週間に1回のエコー検査の実施は、従来の摂食嚥下ケアと比較し、誤嚥性肺炎予防効果をもたらす可能性を今回のランダム化比較対照試験において初めて示した。介入群で誤嚥および咽頭残留の頻度の減少が生じた対象は、エコー実施後に入所依頼初めて個別の嚥下ケアが行われていた結果からも、食事中に誤嚥や咽頭残留を非侵襲かつリアルタイムに可視化できるエコー検査は肺炎予防に有用であると言える。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Relationship between health literacy and adherence to exercise classes for long-term care-prevention2015

    • 著者名/発表者名
      Miura Y, Yamabe A, Nakagami G, Imai Y, Sanada H
    • 学会等名
      The 10th IAGG Asia / Oceania Congress of Gerontology and Geriatrics 2015
    • 発表場所
      Chiang Mai (Thailand)
    • 年月日
      2015-10-19 – 2015-10-22
    • 国際学会
  • [学会発表] 超音波検査法を用いた誤嚥検出による誤嚥性肺炎発症予測可能性の検討2015

    • 著者名/発表者名
      三浦由佳, 仲上豪二朗, 戸原玄, 薮中幸一, 野口博史, 森武俊, 真田弘美
    • 学会等名
      第21回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府京都市)
    • 年月日
      2015-09-11 – 2015-09-12

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公開日: 2016-12-27  

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