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2014 年度 実績報告書

善玉コレステロール(HDL)形成におけるヒトABCA1の細胞外ドメインの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 13J02851
研究機関京都大学

研究代表者

石神 正登  京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードABCトランスポーター / ABCA1 / 善玉コレステロール / HDL / コレステロール
研究実績の概要

これまでに、予備的な実験により、ABCA1発現細胞をトリプシン処理すると、ABCA1の細胞外ドメインが切断されていると同時に、培地中にコレステロールが放出されることを見出した。この結果は、ABCA1の細胞外ドメイン内に、輸送されたコレステロールが蓄積していることを示唆している。一方で、全反射蛍光(TIRF)顕微鏡を用いた解析により、ABCA1はHDL産生途上で一時的にダイマー化し、細胞膜上で停止するという特異的な挙動を示すことが明らかとなった。以上のことから、ABCA1はATP加水分解に伴ってコレステロールを輸送し、細胞外ドメイン内に溜め込むとともにダイマー化するという仮説をたて、ABCA1のダイマー化の生理的意義を明らかにすることを目的として研究を進めた。
ABCA1と最もアミノ酸配列相同性の高いタンパク質であるABCA7をTIRF顕微鏡で観察したところ、ABCA7はABCA1とは異なり細胞膜上を自由拡散することがわかった。ABCA7とのアミノ酸配列の比較から、ABCA1のダイマー化に関わるドメインを探索し、C末端付近の3つのロイシン残基をすべてアラニンに置換した結果、ダイマー化しないABCA1変異体であるABCA1-3LAの作製に成功した。その後、Alexa蛍光色素を付加したapoA-IとBODIPY蛍光団を付加したコレステロールを用いた蛍光ゲル濾過クロマトグラフィー解析により、ABCA1はサイズの異なる2種類のHDLを産生する一方で、ABCA1-3LAは小さいサイズのHDLを主に産生することを示した。以上の結果から、ABCA1のダイマー化は大きいサイズのHDLの産生に必要であることが示唆された。以上の結果は、HDL産生におけるABCA1のダイマー化の意義を初めて明らかにしたものである。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] HDL産生時にABCA1は輸送したコレステロールを一時的に細胞外ドメイン内に蓄積する2015

    • 著者名/発表者名
      石神正登,長尾耕治郎,木村泰久,木岡紀幸,植田和光
    • 学会等名
      日本農芸化学会関西支部例会第488回講演会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2015-01-31 – 2015-01-31
  • [学会発表] ABCA1のダイマー化のメカニズムの解析2014

    • 著者名/発表者名
      石神正登,永田紅,笠井倫志,永岩耕太,提坂友梨奈,楠見明弘,植田和光
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18

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公開日: 2016-06-01  

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