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2014 年度 実績報告書

タンパク質リン酸化の細胞機能による分類とその立体構造的特徴の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13J03101
研究機関東北大学

研究代表者

西 羽美  東北大学, 情報科学研究科, 助教

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードタンパク質リン酸化 / バイオインフォマティクス / リン酸化の細胞機能 / タンパク質立体構造
研究実績の概要

本年度は、リン酸化サイトと天然変性領域の関係のなかでも、特にリン酸化サイトを持つ天然変性領域がタンパク質との結合面に寄与するケースに焦点を絞って解析を行った。これは、天然変性領域の中でもタンパク質との結合という明確な機能を持っている領域についてリン酸化の影響を議論する目的があるほか、今後分子動力学シミュレーションを行うにあたっての候補を絞り込む意味がある。昨年度利用した天然変性領域データベースのうちIDEALには、ProSと呼ばれるタンパク質の結合の際に構造を取るような天然変性領域が定義されている。これらProS領域上にあるリン酸化サイトを同定したところ、全部で138サイトとなった。また、一つのタンパク質が異なるタンパク質に結合するケースを踏まえ、異なる複合体上にあるリン酸化サイトを区別した場合には206サイトとなった。しかし、このうち58サイトではリン酸化サイトが直接結合に関与しないような部分に存在していた。こうしたリン酸化サイトの結合への影響をどう吟味するかは今後の課題である。また、結合面に位置するリン酸化サイトに対し、結合前後での残基の露出面積の変化を計算したところ、70~80Å2程度の大きな変化を持ち、リン酸化が結合に明確に影響することがうかがえるサイトがある一方で、10Å2程度とリン酸化の影響が不明であるようなケースも多くあった。特に、リン酸化が複合体の乖離に影響することが実験的に確認されたケースであっても、非リン酸化状態での結晶構造を見る限りでは必ずしも十分な接触面積を持っておらず、複合体の構造からではリン酸化が乖離に影響するのか判断のつかないようなケースもあった。これらのことから、リン酸化による天然変性領域の結合への影響を推し量るには、単純な残基の露出面積では必ずしも十分でないことが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Crosstalk between Signaling Pathways Provided by Single and Multiple Protein Phosphorylation Sites2015

    • 著者名/発表者名
      Hafumi Nishi, Emek Demir, Anna R Panchenko
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Biology

      巻: 427 ページ: 511-520

    • DOI

      10.1016/j.jmb.2014.11.001

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Physicochemical mechanisms of protein regulation by phosphorylation2014

    • 著者名/発表者名
      Hafumi Nishi, Alexey Shaytan, Anna R Panchenko
    • 雑誌名

      Frontiers in Genetics

      巻: 5 ページ: 270-270

    • DOI

      10.3389/fgene.2014.00270

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Disease and non-disease mutations on protein-protein interfaces2015

    • 著者名/発表者名
      西 羽美
    • 学会等名
      大阪大学蛋白質研究所セミナー
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2015-03-06
    • 招待講演
  • [学会発表] Database analysis of functional consequences of single and multiple phosphorylation on signaling pathways2015

    • 著者名/発表者名
      Hafumi Nishi, Emek Demir, Anna R Panchenko
    • 学会等名
      Keystone Symposia
    • 発表場所
      Steamboat Springs, Colorado, USA
    • 年月日
      2015-01-14
  • [学会発表] Structural characteristics of phosphorylation sites on disordered binding regions2014

    • 著者名/発表者名
      西 羽美、木寺詔紀
    • 学会等名
      第52回日本生物物理学会年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2014-09-27
  • [学会発表] TAB2 NZF ドメインのジユビキチンに対するリンケージ特異性2014

    • 著者名/発表者名
      西 羽美、古林昌憲、渕上壮太郎、木寺詔紀
    • 学会等名
      第14回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2014-06-27

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公開日: 2016-06-01  

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