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2013 年度 実績報告書

集団ゲノムから探る集団内変異の進化への影響とその機能

研究課題

研究課題/領域番号 13J03270
研究機関九州大学

研究代表者

杉野 隆一  九州大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)

キーワード自然選択 / ヒッチハイキング効果 / ベイズ推定
研究概要

生物の進化は種内に存在する遺伝的変異の集団内での拡散によって起こる。適応的な変異は正の自然選択により、中立な変異に比べてより早くより高い確率で集団中に広がることができるため、より生物進化に貢献していると考えられる。正の自然選択の影響を受けた遺伝型または形質を同定することは進化の中心命題であるが、同様な変異の拡散は中立な遺伝子座でも起こりうる。そのひとつがヒッチハイキング効果と呼ばれるものである。適応的な遺伝子座の近傍の遺伝子座は、適応的な遺伝子座の頻度増加に引きずられて適応的な遺伝子と似たような挙動を示す。この現象は、特にキイロショウジョウバエではゲノム全体で一般的だと考えられている。
本研究では、有利な突然変異の影響を調べるため自然選択の強さと突然変異率を調べることを目的としている。推定はシミュレーションからの近似ベイズ推定である。推定の肝となるのは、自然選択が働いた遺伝子座の近傍の遺伝的変異の減少である。その減少量は、自然選択の強さと組換え率によって決まる。先行研究から推定されている自然選択の強さと組換え率を使ってシミュレーションを行った結果、正確な推定を行うためには計算に時間がかかりすぎることがわかった。そのため、計算手法やもしくは種の選択など、なんらかの工夫が必要になってきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

シミュレーションプログラムを走らせるのに想定していたよりも多くの時間がかかることがわかった。そのため、何らかの工夫が必要である。

今後の研究の推進方策

改善策はおおきく二つ考えられる。一つは推定の方法を工夫すること。時間がかかるのはシミュレーションの部分なので、シミュレーションで推定するパラメータを減らすか、新しい方法を考えるなどの工夫が必要になる。二つ目に、推定に用いる種をかえることである。例えば、真正細菌は同じ規模の集団サイズであるが、ゲノムサイズは小さいので比較的小さい計算量で推定することが可能である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Genome scans for positive selection African and non-African populations of Drosophila melanogaster2014

    • 著者名/発表者名
      杉野隆一
    • 学会等名
      SMBE Satellite Meeting / NIG International Symposium : The Causes of Genome Evolution
    • 発表場所
      東レ研修センター
    • 年月日
      2014-03-16

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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