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2015 年度 実績報告書

緑茶カテキンセンシングの分子的基盤の解明とそれに基づく機能性発現イメージング

研究課題

研究課題/領域番号 13J03437
研究機関九州大学

研究代表者

黄 宇慧  九州大学, 生物資源環境科学府, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードEGCG / 67LR
研究実績の概要

緑茶カテキンの主成分である(-)-epigallocatechin-3-O-gallate(EGCG)は、多彩な生体調節作用を示す。EGCGの細胞膜上におけるセンサー分子として67-kDa Laminin Receptor(67LR)が発見されて以来、抗がん作用を始めとするEGCGの様々な機能性発現(EGCGセンシング)に67LRが関与することが示されてきた。そこで本研究では、EGCGセンシングの分子的基盤を明らかにすることを目的とした。
「EGCGの慢性骨髄性白血病細胞致死作用の分子機構」EGCGは慢性骨髄性白血病細胞に対してアポトーシスを誘導する。その作用機構の解明にあたり、アポトーシス誘導に関わるシグナル伝達の場としての脂質ラフトに着目した。EGCGが脂質ラフトに与える影響を検討した結果、EGCGは脂質ラフトの会合を誘導することを見出した。また、EGCGによるアポトーシス誘導において、cGMP産生を介したProtein kinase Cδならびに酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)の活性化が重要であることを明らかにした。
「EGCGのがん特異的な抗がん作用の増強」多発性骨髄腫(MM)において67LRが高発現しており、EGCGはMM細胞に対して特異的にアポトーシスを誘導することが知られている。EGCGのアポトーシス誘導にはASM誘導性のセラミド産生が重要であるが、セラミドは様々な代謝調節を受けている。そこで、セラミド代謝関連酵素の発現について検討したところ、セラミド分解酵素の一種であるスフィンゴシンキナーゼ1(SphK1)がMM細胞で高発現していることを明らかにした。また、SphK1の阻害剤はEGCGのMM特異的なアポトーシス誘導作用を保持したまま、その活性を顕著に強め、骨髄腫細胞を移植したマウス腫瘍モデルにおいても肝毒性を示すことなく腫瘍成長を抑制することを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Green tea polyphenol epigallocatechin-O-gallate induces cell death by acid sphingomyelinase activation in chronic myeloid leukemia cells.2015

    • 著者名/発表者名
      Huang Y, Kumazoe M, Bae J, Yamada S, Takai M, Hidaka S, Yamashita S, Kim Y, Won Y, Murata M, Tsukamoto S, Tachibana H.
    • 雑誌名

      Oncology Reports

      巻: 34 ページ: 1162-1168

    • DOI

      10.3892/or.2015.4086.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Sphingosine Kinase-1 Protects Multiple Myeloma from Apoptosis Driven by Cancer-Specific Inhibition of RTKs.2015

    • 著者名/発表者名
      Tsukamoto S, Huang Y,(co-first) Kumazoe M, Lesnick C, Yamada S, Ueda N, Suzuki T, Yamashita S, Kim YH, Fujimura Y, Miura D, Kay NE, Shanafelt TD, Tachibana H.
    • 雑誌名

      Molecular Cancer Therapeutics

      巻: 14 ページ: 2303-2312

    • DOI

      10.1158/1535-7163.MCT-15-0185.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 緑茶カテキンEGCGは細胞表面セラミド量を増加させることで脂質ラフトの崩壊を誘導し増殖因子受容体活性を抑制する2016

    • 著者名/発表者名
      黄宇慧、塚本俊太郎、熊添基文、山田脩平、山下修矢、立花宏文
    • 学会等名
      日本農芸化学会2016年度大会
    • 発表場所
      北海道
    • 年月日
      2016-03-27 – 2016-03-30
  • [学会発表] 緑茶カテキンEGCGの抗メラノーマ作用機序の解明とその応用2015

    • 著者名/発表者名
      黄宇慧、塚本俊太郎、山田脩平、立花宏文
    • 学会等名
      第12回 日本カテキン学会 年次学術大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2015-12-04 – 2015-12-06
  • [学会発表] 多発性骨髄腫で高発現するスフィンゴシンキナーゼ1はRTKs阻害による細胞死を阻害する2015

    • 著者名/発表者名
      黄宇慧、塚本俊太郎、熊添基文、山田脩平、山下修矢、立花宏文
    • 学会等名
      第38回日本分子生物学会年会第88回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-04
  • [学会発表] Green tea polyphenol EGCG activates PP2A through 67LR/cAMP eliciting melanoma-specific antitumor activity2015

    • 著者名/発表者名
      Yuhui Huang, Shuntaro Tsukamoto, Daisuke Umeda, Shuhei Yamada, Shuya Yamashita, Motofumi Kumazoe, Yoonhee Kim, Motoki Murata, Hirofumi Tachibana
    • 学会等名
      The 6th International Conference on Food Factors (IcoFF)
    • 発表場所
      韓国
    • 年月日
      2015-11-22 – 2015-11-26
    • 国際学会

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公開日: 2016-12-27  

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