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2014 年度 実績報告書

カルシウム依存性アダプター蛋白質ALG-2による選択的スプライシング制御

研究課題

研究課題/領域番号 13J03584
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐々木 桂奈江  名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードカルシウム / ALG-2 / 選択的スプライシング / 細胞質スプライシング / 小胞体ストレス / XBP1
研究実績の概要

ALG-2はアポトーシス関連遺伝子にコードされる約20 kDaの蛋白質として同定され、分子内にCa^<2+>結合モチーフであるEF-handが5つ連続したpenta-EF-handドメインをもつ。Ca^<2+>が結合することによってALG-2の構造が変化し、様々な蛋白質と相互作用することが知られている。研究代表者のこれまでの研究から、ALG-2がCa^<2+>に応答して、相互作用因子CHERPと共に様々な核内現象に関与する可能性が考えられた。そこで、今年度はCa^<2+>依存的な選択的スプライシング制御におけるCHERP、ALG-2の関与を明らかにすることを目的とし、研究を行った。Ca^<2+>依存的な選択的スプライシングはその大部分が神経組織で行なわれることから、ヒト神経芽細胞腫であるSH-SY5Yを用いて、NMDA receptor 1およびPMCA2 pre-mRNAのCa^<2+>依存的な選択的スプライシングに対するALG-2、CHERPの発現抑制の影響を調べた。しかし、発現抑制の著しい影響は観察されなかった。
また前年度の研究により、小胞体ストレスによるXBP1の細胞質スプライシングに対してALG-2が関与する可能性を見出したため、小胞体ストレス応答におけるALG-2の役割についても解析を行った。タプシガルジンにより小胞体ストレスを誘導し、XBP1のスプライシングに対するALG-2の影響を調べた。その結果、ALG-2発現抑制により、スプライシングされるXBP1 mRNAの割合(spliced XBP1 mRNA/unspliced XBP1 mRNA)が減少すると思われた。しかし実際には、ALG-2発現抑制により、spliced XBP1 mRNAの量はあまり変化せず、一方ストレス応答と共に増加するunspliced XBP1 mRNAの転写量の増加率は高くなっていた。spliced XBP1 mRNAがコードする転写因子(pXBPI(S))はストレス応答に必須な遺伝子の発現誘導を担うが、unspliced XBP1 mRNAの翻訳産物(pXBPI(U))はストレス回復時にpXBP1(S)の負の制御因子として働くことが知られている。また最近、pXBP1(U)ががん細胞においてオートファジーを抑制することが報告された。このことから、ALG-2が小胞体ストレスからの回復時やpXBPI(U)によるオートファジー制御に関与する可能性が新たに見出された。

現在までの達成度 (段落)

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

今後の研究の推進方策

本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] カルシウム結合タンパク質ALG-2の相互作用因子MISSLの機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      井上国子、高原照直、佐々木桂奈江、柴田秀樹、牧正敏
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2014-10-18
  • [学会発表] 新たに定義した結合モチーフに基づいたカルシウム結合蛋白質ALG-2の新規相互作用蛋白質探索2014

    • 著者名/発表者名
      張維、小島亨介、佐々木桂奈江、川崎真依、高橋健、高原照直、柴田秀樹、牧正敏
    • 学会等名
      日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      2014-10-17
  • [学会発表] Search for novel Ca^<2+>-dependent ALG-2-interacting proteins based on a newly defined binding motif and identification of ER-transmembrane proteins as binding partners2014

    • 著者名/発表者名
      Kyosuke Kojima, Kanae Sasaki, Wei Zhang, Takeshi Takahashi, Terunao Takahara, Hideki Shibata and Masatoshi Maki
    • 学会等名
      13^<th> international meeting of the European Calcium Society
    • 発表場所
      Centre de Congres, Aix-en-Provence (France)
    • 年月日
      2014-09-14
  • [学会発表] ALG-2はCa^<2+>依存的にCHERPと結合し、IP_3R1 pre-mRNAの選択的スプライシング制御に関与する2014

    • 著者名/発表者名
      佐々木桂奈江、井元千晶、高原照直、柴田秀樹、牧正敏
    • 学会等名
      日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      奈良県新公会堂
    • 年月日
      2014-06-12

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公開日: 2016-06-01  

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