研究課題/領域番号 |
13J04193
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
相原 卓磨 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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キーワード | 表面プラズモン / MOSFET / 光・電子集積回路 / 光配線 / コヒーレント光通信 / 光ヘテロダイン / モノリシック集積 / 回折格子 |
研究概要 |
平成25年度は、表面プラズモンデバイスと金属・酸化膜・半導体電界効果トランジスタ(MOSFET : Metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)との集積化デバイスの実現を目的とし、研究を遂行した。 表面プラズモンは、光の周波数でナノスケール領域を伝搬することが可能な自由電子の疎密波であり、将来の集積回路内におけるナノスケールの通信キャリアとして注目されている。そのため、表面プラズモンの検出器や導波路、変調器、発生器などの基幹素子が研究されてきた。また、それら表面プラズモンデバイス同士の集積化も報告されている。しかしながら、同一のシリコン基板上に表面プラズモンデバイスをMOSFETなどの電子デバイスとモノリシックに集積化した報告はこれまでに無かった。 そのため、当該年度は、表面プラズモンデバイス(検出器および導波路)とMOSFETとのモノリシック集積化を目的とし、a)集積回路の高周波設計、b)表面プラズモンデバイスの構造設計、c)作製プロセスの考案および素子の作製、d)特性の測定系の構築を実施した。 作製した表面プラズモンデバイスにおいては、表面プラズモンが金薄膜上を100μm伝搬した後、光電流として検出されることを実証した。また、表面プラズモンデバイスとMOSFETとの集積回路においては、表面プラズモンデバイスかち得られた光電流がモノリシックに集積化されたMOSFETによって増幅することを示した。さらに、光強度変調信号およびコヒーレント光信号による集積回路の交流動作を実証した。 これらの成果は、集積回路内におけるナノスケール通信の実現に向けた大きな進展と言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目的通り、表面プラズモンデバイスと電界効果トランジスタとのモノリシック集積デバイスを実現し、その動作を実証した。光ホモダイン検波技術を用いたコヒーレント光信号による回路の交流動作を実証したものの、光ヘテロダイン検波が達成できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
光ヘテロダイン検波が達成できなかった理由は、回路の帯域周波数が低いことにある。従って、より高速で動作する回路を設計する。 また、今回作製した表面プラズモンデバイスは、表面プラズモン導波路および検出器からなり、発生器が欠けている。従って、表面プラズモン発生器に関する研究を遂行する。
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