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2014 年度 実績報告書

水溶液中で8-ニトログアノシンを認識し共有結合的に捕捉する分子プローブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13J04273
研究機関九州大学

研究代表者

渕 靖史  九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード捕捉分子 / 分子認識 / シグナル核酸分子
研究実績の概要

本研究ではシグナル伝達核酸である8-nitro-cGMPを、水中で効率的に捕捉する分子プローブを開発することを目的としている。プローブ分子は、核酸塩基認識・捕捉反応部位とリン酸結合部位を複合した構造を設計した。まずは塩基認識・捕捉反応部位を検討してきたが、平成25年度の成果として、グアニン塩基部分の認識構造にHoogsteen面でリンカーを介してチオール反応基を有するnitroG-Graspが、8-nitroGのニトロ基を求核置換する性質をもつことを報告した。リンカーの炭素数3のC3-nitroG-Graspが最も高い反応性を示し、速度論的解析によって、反応性がチオールのpKaとリンカーの自由度に支配されていることを見出した。この結果を基に平成26年度前期ではリンカー部分にベンゼン環を導入したnitroG-Grasp誘導体を設計・合成した。8-nitroGとの反応を調べたところ、含水溶媒中・pH7の条件下でも効率よく反応が進行し、C3-nitroG-Graspと比べ非常に高い反応性を示した。
リン酸結合部位について検討していく中で、認識部位としてcyclenの亜鉛錯体を複合した8-oxoGTP-Receptorが水中で8-oxoGTPに対して特異的認識することを前年度に報告した。平成26年度は塩基認識部位から金属錯体部位までの連結構造を変えたさらに2つの誘導体を合成し、8-oxodGTPに対して特異的な蛍光消光が得られることを確認した。
また8-nitro-cGMP捕捉分子の開発にも着手し、モデル分子として8-thioG-Graspを設計・合成した。ウレア型又はカルバメート型リンカー末端に脱離基Clを導入した誘導体で8-thioGに対する反応を比較したところ、アルカリ性条件下でウレア型の方が高い反応性を示した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Development of New 1,3-Diazaphenoxazine Derivatives (ThioG-Grasp) to CovalentlyCapture 8-Thioguanosine2015

    • 著者名/発表者名
      Fuchi. Y, Obayashi. H and Sasaki. S
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 20 ページ: 1078-1087

    • DOI

      10.3390/molecules20011078.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Efficient Covalent Capture of 8-Nitroguanosine via a Multiple Hydrogen-Bonded Complex2014

    • 著者名/発表者名
      Fuchi. Y and Sasaki. S
    • 雑誌名

      Organic Letters

      巻: 16 ページ: 1760-1763

    • DOI

      10.1021/ol500452r

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 反応性向上を目指した新規nitroG-Grasp誘導体の合成と捕捉反応評価2015

    • 著者名/発表者名
      渕 靖史、佐々木 茂貴
    • 学会等名
      日本薬学会第135年会
    • 発表場所
      神戸学院大学
    • 年月日
      2015-03-25 – 2015-03-28
  • [学会発表] 生体内シグナル伝達に関与する8位酸化グアノシン選択的捕捉モデル分子の開発2014

    • 著者名/発表者名
      渕 靖史、大林 秀都、佐々木 茂貴
    • 学会等名
      第32回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2014-11-26 – 2014-11-28
  • [学会発表] 水素結合錯体形成を介した効率的な8-ニトログアノシンに対する共有結合捕捉反応分子の開発2014

    • 著者名/発表者名
      渕 靖史、佐々木 茂貴
    • 学会等名
      第26回万有札幌シンポジウム
    • 発表場所
      北海道大学工学部オープンホール
    • 年月日
      2014-07-05 – 2014-07-05
    • 招待講演
  • [学会発表] 水素結合錯体形成を介した効率的な8-ニトログアノシン捕捉反応分子の開発2014

    • 著者名/発表者名
      渕 靖史、佐々木 茂貴
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第9回年会
    • 発表場所
      大阪大学豊中キャンパス
    • 年月日
      2014-06-11 – 2014-06-13
  • [学会発表] 水素結合錯体形成を介した効率的な8-ニトログアノシンに対する共有結合捕捉反応分子の開発2014

    • 著者名/発表者名
      渕 靖史、佐々木 茂貴
    • 学会等名
      第24回万有福岡シンポジウム
    • 発表場所
      九州大学医学部百年講堂
    • 年月日
      2014-06-07 – 2014-06-07

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公開日: 2016-06-01  

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