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2015 年度 実績報告書

宇宙デブリ除去のための位相共役光を用いた光エネルギー伝送

研究課題

研究課題/領域番号 13J04508
研究機関東京大学

研究代表者

川上 言美  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード位相共役光 / 無線光伝送 / 自動追尾
研究実績の概要

本研究は位相共役光の自動捕捉・追尾・光集光作用を利用して微小宇宙デブリや小型飛行機などの移動体への光エネルギー伝送を行うことを目的としている.平成26年度まではファブリ・ペロー共振器型Nd:YAG位相共役鏡を組み立て,その基本的性能や位相共役光の波面補正能力等の主に標的の捕捉と光集光能力を実験により検証してきた.
平成27年度は対象物体を3次元的に捕捉・集光する能力を調べるとともに等速度で奥行き方向に移動する物体に対する追尾能力を確かめた.まず前者に対しては,点光源を用いて奥行き方向の集光位置を確かめ,位相共役光が点光源の位置に確かに集光することを確かめた.これにより,前年度に行った接線方向の捕捉実験と合わせて,3次元的な捕捉・集光能力が確かめられた.
移動体の追尾実験については,対象物体が移動することで発生するドップラーシフトの影響で媒質中の干渉縞が移動することが予測される.この場合,干渉縞の明暗にしたがって形成される利得回折格子が消去されて位相共役光出力が低下することが懸念された.この問題に対し,本研究では干渉縞の明暗反転時間よりパルス幅の短い光を用いることで利得回折格子が維持され位相共役光出力の低下を防ぐことが可能であることを実験と計算により確かめた.実験では明暗反転時間をまたぐようなパルス幅の短い光と長い光を用いて位相共役光出力の挙動を調べ,パルス幅18nsの短パルスの場合は標的速度が80mm/sでも位相共役光出力が一定に保たれることを確かめた.また計算ではレート方程式から導いたシミュレーションにより移動体のスピードに対しその移動体を追跡するために必要なパルス幅の目安を得ることに成功し,例として国際宇宙ステーションへの無線光伝送や微小宇宙デブリ除去を行うのに必要なパルス幅を導いた.

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 微小宇宙デブリ除去技術のための飽和利得による位相共役光発生2015

    • 著者名/発表者名
      川上言美,岡村秀樹,内田成明,小紫公也
    • 雑誌名

      レーザー研究

      巻: 43 ページ: 628-632

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Optical phase conjugation for small space debris removal2015

    • 著者名/発表者名
      Kotomi Kawakami, Shigeaki Uchida, Hideki Okamura, and Kimiya Komurasaki
    • 学会等名
      30th International Symposium on Space Technology and Science (ISTS)
    • 発表場所
      Kobe-Hyogo, Japan
    • 年月日
      2015-07-04 – 2015-07-10
    • 国際学会

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公開日: 2016-12-27  

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