研究課題/領域番号 |
13J04954
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 恭平 京都大学, エネルギー理工学研究所, 学振特別研究員(PD) (60750453)
|
キーワード | 自由電子レーザー / 格子振動 / ラマン散乱分光 / ワイドギャップ半導体 |
研究実績の概要 |
SiC、TiO_2などのワイドギャップ半導体は、省エネルギーパワーデバイス、光触媒、新型太陽電池の電極材などへの応用が考えられており、エネルギー問題・環境問題を解決する上で重要な材料である。これらの材料の物性は、固体中の格子振動と電子の相互作用(電子格子相互作用)が重要な役割を担っていると考えられており、その相互作用の解明のために、格子振動の励起を制御する技術が必要となる。そのための技術として、格子振動の吸収エネルギーに対応する光(中赤外レーザー)を固体に照射して、特定の格子振動を選択的に励起するという方法が考えられている。しかしながら、中赤外レーザーの照射で、格子振動の励起状態の制御ができることは直接的に証明されていないため、その原理実証が必要である。昨年度、アンチストークスラマン散乱分光法を用いて、SiCの中赤外レーザーによる選択的格子振動励起を原理実証に成功した。さらに、電子格子相互作用を解明するうえでは、特定の格子振動が及ぼす電子状態への影響を明確化することが重要となる。そこで、本年度は、選択的格子振動励起を行いつつ、フォトルミネッセンス(PL)測定を行うことにより、選択的格子振動励起時の電子状態を解明することを研究目的とした。具体的には、中赤外レーザーと同期させたピコ秒レーザーによるPL測定装置を開発を主として、ピコ秒レーザーのビームトランスポートラインを設計・構築を行った。また、他の材料の選択的格子振動励起を検証するため、ピコ秒レーザーを用いた実験系の構築と並行して、ZnOの選択的格子振動励起の検証を行った。その結果、ZnOは、プローブ光として用いたNd-YAGレーザー照射で二光子吸収によるPLが観測され、ZnOからのPL信号がアンチストークスラマン散乱信号観測におけるS/N比を低下させていることが示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
|