歯周炎の病態形成におけるTRPチャネルタンパクの影響を検討する目的でin vivoで検討を行った。我々が以前確立した歯牙結紮誘導性歯周炎モデルマウスを用いた。野生型マウスとTRPV1ノックアウトマウスの上顎第二臼歯に絹糸を結紮し、7日後にサンプルを回収した。マイクロCTによる歯槽骨吸収は野生型マウスに比較してTRPV1ノックアウトマウスでは有意に増加していることが確認された。また野生型マウスにTRPV1のアゴニストであるカプサイシンを投与すると歯槽骨吸収が有意に抑制されることが確認された。これらのことより、TRPV1が歯周炎の病態形成に関与する可能性が示唆された。その詳細なメカニズムは今後さらに検討が必要である。
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