研究概要 |
本研究では, 検疫における新興・再興感染症の高精度の検出とその流行予防のため, 自己組織化マップを用いた迅速・高信頼性感染症スクリーニングシステムの構築を目的である。25年度は, より精度の高い検疫を行うためには, これまでのシステムで計測していた体温・心拍数・呼吸数に加えて, 酸素飽和度測定項目の追加を行った。具体的に, (1)酸素飽和度センサーと現スクリーニングシステムとのハードウェア統合。(2)4つの生理的データ(心拍数・呼吸数・体温・酸素飽和度)対応の自己組織化マップベース判別関数の再構築。(3)病院で季節性インフルエンザの入院患者を対象とした性能評価試験を実施した。また, システムの実用化開発を目指して, デザインと使いやすさを追求したシステムの試作も行った。研究成果として, 3件の論文誌, 2件の国際学会発表, 3件の国内学会発表等を積極的に外部へ研究発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では, 初年度の目標を, これまでのシステムで計測していた体温・心拍数・呼吸数に加えて, 酸素飽和度測定項目の追加としていた。これに対して, 上記目標を達成すると共に, 工業デザイン系の学生と共同でデザイン性に優れたシステムの試作も行った。よって, 当初の計画以上に進展していると言える。
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