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2014 年度 実績報告書

水素エネルギー社会実現を目指したCOxメタン化触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13J05374
研究機関東京大学

研究代表者

多田 昌平  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードCO選択メタン化反応 / CO2メタン化反応 / 不均一触媒 / 水素エネルギー / CO2利用 / 燃料電池 / 国際情報交換(スイス)
研究実績の概要

固体高分子形燃料電池の燃料である水素を炭化水素の改質により供給する際、副生するCOによるPt電極被毒を防ぐため、CO除去が必要である。CO除去プロセスとして現在のCO選択酸化反応にかえCOメタン化反応を採用すると、高精度での空気供給が不要となり、装置の小型化、制御の簡易化が進むため、PEFCシステム製造コストの低減につながる。この反応では改質燃料中に共存するCO2のメタン化を抑制しつつCOのみを選択的にメタン化することが必要である。CO選択メタン化反応機構(以下反応機構)を明らかにすることで、反応機構に立脚した触媒開発を行うことができると考えた。そこで、近年報告されたCO選択メタン化反応に関する報告をもとに、CO選択メタン化反応機構を考察した。その結果、CO2メタン化反応のみを抑制するためには、担体ー活性種界面で進行するformate種の水素化反応抑制が重要であることを予想した。
昨年度までの検討により、CO選択メタン化反応用触媒として、Ru-Ni/TiO2触媒が有用であることを見いだした。これは、Ni種がRu-TiO2界面を塞ぎ、formate種の水素化を抑制したためであると考えられる。CO選択メタン化反応用触媒を実際の燃料電池に適用する場合に、実条件下での耐久性が課題となる。そこで、1kw級PEFCの運転を模擬し、開発したRu-Ni/TiO2触媒およびNi/TiO2触媒の長期試験を行った。Ni/TiO2触媒では、低空間速度(2500 h-1)であるものの、7000時間の安定性を示した。また、Ru-Ni/TiO2触媒では実条件に近い空間速度10000 h-1において、5500時間以上の安定性を示した。開発したRu-Ni/TiO2触媒は、優れた初期性能のみならず、高い耐久性も有していることがわかった。1000時間を越える実条件下での長期試験の報告は本研究が初めてである。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Mechanistic Study and Catalyst Development of Selective Carbon Monoxide Methanation2015

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Ryuji Kikuchi
    • 雑誌名

      Catalysis Science & Technology

      巻: 掲載確定 ページ: 掲載確定

    • DOI

      10.1039/C5CY00150A

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Long-term durability of Ni/TiO2 and Ru-Ni/TiO2 catalysts for selective CO methanation2014

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Ryuji Kikuchi, Katsuya Wada, Kazuo Osada, Kazuya Akiyama, Shigeo Satokawa, Yoshimi Kawashima
    • 雑誌名

      Journal of Power Sources

      巻: 264 ページ: 59-66

    • DOI

      10.1016/j.jpowsour.2014.04.075

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Promotion of CO2 methanation activity and CH4 selectivity at low temperatures over Ru/CeO2/Al2O3 catalysts2014

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Ochieng James Ochieng, Ryuji Kikuchi, Takahide Haneda, Hiromichi Kameyama
    • 雑誌名

      International Journal of Hydrogen Energy

      巻: 39 ページ: 10090-10100

    • DOI

      10.1016/j.ijhydene.2014.04.133

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Hydrogenation of CO2 to Methanol on Supported Cu Nanoparticles2015

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Christophe Coperet
    • 学会等名
      SCCER Meeting
    • 発表場所
      Villars, Switzerland
    • 年月日
      2015-02-04 – 2015-02-05
  • [学会発表] Selective CO methanation over Ru-Ni/TiO2: Effect of Ru and Ni Loading Amount2014

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Daisuke Minori, Fumito Otsuka, Ryuji Kikuchi
    • 学会等名
      SCS Fall Meeting 2014
    • 発表場所
      Zurich, Switzerland
    • 年月日
      2014-09-11
  • [学会発表] Effect of Metal Loading on Selective CO Methanation over Ru-Ni/TiO22014

    • 著者名/発表者名
      Shohei Tada, Daisuke Minori, Fumito Otsuka, Ryuji Kikuchi
    • 学会等名
      7th Tokyo Conference on Advanced Catalytic Science and Technology (TOCAT7)
    • 発表場所
      京都テルサ、京都府
    • 年月日
      2014-06-01 – 2014-06-06

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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