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2015 年度 実績報告書

含水非晶質珪酸塩物質の高温高圧力下での構造と物性

研究課題

研究課題/領域番号 13J05624
研究機関金沢大学

研究代表者

荒砂 茜  金沢大学, 理工研究域 自然システム学系, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード彗星核 / シリカゲル / 非晶質 / 水分子 / 水酸基 / 衝撃圧縮
研究実績の概要

本研究は、彗星が地球表面へ衝突する際の、彗星核中のシリケイトおよび水(氷)の挙動を明らかにすることを目的としている。実際に得ることの難しい彗星核のモデル物質として含水非晶質シリケイトを合成し、地表衝突のアナログ実験として衝撃圧縮実験を行うことで、実験的に彗星核の衝突挙動を明らかにした。
1.衝撃圧縮実験後のシリカゲルのNMR測定データの解析  前年度までに彗星核のモデル物質として、まず含水非晶質シリカ(SiO2)物質であるシリカゲルの衝撃圧縮を行った。実験後の回収試料について多種の解析を行い、30GPaの圧縮後も水が残ることを明らかにした。この成果は平成28年に論文として発表した。また、より詳細な水の情報を得るため、圧縮試料のNMR測定を実施し、圧縮後に残存する水の定量化や水酸基の形態(Qn)について詳細に解析することを試みた。残念ながら不純物の影響で正確な含水量の決定には至らなかったが、30GPaでの水の残存と、さらにこれまで不明瞭であった圧縮後の水酸基の状態について明確になった。この成果は平成28年7月に関連する国際学会で発表し、高い評価を得た。
2. Mgを添加したシリカゲルの合成と衝撃圧縮実験後の試料の解析  本研究では1で得られた知識や技術をもとに、より実際の彗星核の組成に近いMgを添加したシリカゲルを合成し、衝撃圧縮実験を行うことで、彗星核の衝突挙動をより鮮明に解明することが最終目的である。Mg添加のシリカゲルの合成は非常に高度な技術を要したが、合成に成功し、衝撃圧縮実験も実施できた。合成できた試料の量が少なかったため予定より少ない圧力水準で実施することとなった。しかし、比較的低圧での圧縮後に1では見られなかった結晶化が確認されるなど、非常に興味深い成果が得られた。現在も詳細な構造変化の解明に取り組んでおり、この成果をもとにさらに研究を発展させている。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Shock wave compression of silica gel as a model material for comets2016

    • 著者名/発表者名
      Akane Arasuna,Masayuki Okuno, Liliang Chen, Tsutomu Mashimo, Hiroki Okudera, Tomoyuki Mizukami, Shoji Arai
    • 雑誌名

      Physics and Chemistry of Minerals

      巻: 43 ページ: 493~502

    • DOI

      10.1007/s00269-016-0809-6

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Dehydration of silica gel under shock-wave compression as a model for collision of comet to Earth’s surface2016

    • 著者名/発表者名
      Akane Arasuna, Masayuki Okuno, Takatsugu Endo, Shunsuke Fujii, Kenji Takahashi, Xun Liu, Liliang Chen, Tsutomu Mashimo
    • 学会等名
      13th International conference on the Structure of Non-Crystalline Materials
    • 発表場所
      ダルハウジー大学(カナダ)
    • 年月日
      2016-07-24 – 2016-07-29
    • 国際学会
  • [学会発表] 含水非晶質珪酸塩物質中の水の衝撃圧縮挙動2016

    • 著者名/発表者名
      荒砂 茜,奥野 正幸,奥寺 浩樹,真下 茂
    • 学会等名
      平成27年度衝撃波シンポジウム
    • 発表場所
      熊本大学(熊本)
    • 年月日
      2016-03-07 – 2016-03-09

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公開日: 2018-01-16  

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